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スロータウン映画祭に片桐はいりさん 豊橋で短編集「もぎりさん」上映

 「第23回とよはしまちなかスロータウン映画祭」(実行委員会主催)は25日、「穂の国とよはし芸術劇場プラット」で映画館のもぎりを題材にしたショートムービー集「もぎりさん」の上映会と主演の片桐はいりさんのトークショーを開いた。開演前には片桐さんが来場者のチケットを「もぎる」サプライズもあった。

映画ともぎりのエピソードなどを語る片桐さん=プラットで

 片桐さんは学生時代に銀座文化劇場(現シネスイッチ銀座)で入場券のもぎりアルバイトの経験がある。俳優として活躍する一方、2011年頃から自宅近くの「キネカ大森」でもぎりや清掃を手伝うほど映画好き。

来場客の入場券をもぎりする片桐さん

 「もぎりさん」は各3分弱の話題を12本集めた作品で、愛好者が共感できる「映画館あるある」を面白おかしく描いた。今も映画館で働く片桐さんらが4人の監督らにアイデアを持ち寄ったという。

 昭和の雰囲気を残す単館や名画座と呼ばれる劇場が減る中、観賞マナーの変化について話題が及んだ。片桐さんは「ポップコーンも持ち込みづらい時がある。昔は弁当を食べる人など暗闇でいろんな悪さをする人たちもいた。キネカ大森では大いに散らかして結構。それぐらい夢中になる作品はいい映画だ」と独自の評価軸を示した。

 開場40年を迎えたキネカ大森でも、新型コロナウイルス禍を機に、原則としてもぎりはなくなった。今後したいことに「全国の映画館や上映会を巡ってもぎりをしたい」といい、客と交わる手段としての魅力を語った。

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