はしご車を共同運用 28年春から、田辺、白浜の消防本部

職場体験で白浜町消防本部のはしご車に乗る中学生(昨年9月、和歌山県白浜町で)
和歌山県の田辺・西牟婁の1市3町を管轄する田辺市と白浜町の両消防本部は2028年4月から、出動機会が少ないはしご車を共同運用する。それぞれが所有するはしご車を1台に集約し、経費負担の削減や相互応援体制の強化などを図る。複数の消防本部が共同ではしご車を購入し、運用するのは県内で初めて。
田辺市消防本部は同市と上富田町、白浜町消防本部は同町とすさみ町を管轄。人口が減少する中でも組織体制の維持や限られた資源を活用するなど、災害への対応力を確保する必要がある。
両消防本部は、はしご車を1台ずつ所有している。出動件数は、白浜は01年に配備して以降7件(活動2件)、田辺は10年に配備して以降12件(活動3件)だった。出動頻度が少ない上、それぞれに更新時期を迎えていることもあり、4市町(両消防本部)で応分の費用を負担して1台新たに購入し、現在のはしご車2台は廃車にする。その後の経費配分と消防力の維持を図ることも見込んでいるという。

はしご車の共同運用に向けた調印式に出席した(左から)奥田誠上富田町長、真砂充敏田辺市長、大江康弘白浜町長、岩田勉すさみ町長=和歌山県白浜町消防本部で
白浜町消防本部でこのほど調印式があり、4市町の首長が協定書に署名をした。
代表して白浜町の大江康弘町長は「自治体における災害や防災に対する取り組みは1町や1市では困難である。今後起こりうるさまざまな災害などについても4市町が連携を密にしながら、市民や町民の命を守っていきたい」とあいさつした。
町消防本部の楠川雄平消防長は「これからの持続可能な消防体制の構築に向けた取り組みの一つ。消防機関の柔軟な連携により、住民の皆さんが安心に暮らせるまちづくりに向けて取り組んでいく」と話した。
新車両は25年度中に納車予定で、町消防本部に配備する。28年3月までは町消防本部が運用し、以降は両本部の共同運用にする。市消防本部の1台は、28年3月まで運用する。
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