新メニューも考案中 産直あぐり カフェ・ジェム

宝谷カブを使ったバインミーはお好みでパクチーを添えて。ベトナムで人気の塩コーヒーも好評
鶴岡市櫛引地域の在来野菜「宝谷カブ」を使ったベトナムのサンドイッチ「バインミー」が、同地域の産直あぐり敷地内にオープンしたCAFE DIEM(カフェ・ジェム)で期間限定販売されており、「カブが甘くておいしい」「食べ応えがある」と好評だ。

カフェ・ジェムの小林さん夫妻
カフェ・ジェムは秋田県出身で、現在は鶴岡市内に住む小林俊也さん(45)がベトナム出身の妻レ ティ ジェムさん(32)の実家で栽培しているコーヒー豆を使ったベトナムコーヒーを日本の人にも飲んでほしい、ベトナムの豊かな食文化を紹介したいと、ベトナムコーヒーとバインミーの店を昨年11月にオープンさせた。
二人の出会いは約10年前で、秋田県出身の小林さんが勤務していた鶴岡市内の縫製会社に、ジェムさんが海外からの技能実習生として配属されたこと。2017年に結婚し、ジェムさんの実家のコーヒー豆を使ったカフェを開きたいと思うように。さらに、フランスパンよりも柔らかく、子どもからお年寄りまで味わえるバインミーと合わせて提供したいと、現地でも有名なバインミーの職人から作り方を一から学んだ。そして、鶴岡産小麦「ゆきちから」を使用したバインミーに地元産の野菜、ベトナムハムを挟んだ「鶴岡バインミー」をメインに、ベトナムでの一般的な食べ方の練乳がけや目玉焼きをサンドしたものなど数種類のバインミーを販売している。
店舗が産直施設にあるということで在来野菜にも着目、収穫がピークだった宝谷カブを、生産農家の畑山千津さんらの協力を受け、先月中旬から限定で提供している。焼いてスライスした宝谷カブは甘みが増し、ベトナムのチリソースのピリッとした味付けもチーズでマイルドになり食欲をそそる。「鶴岡バインミー」が650円なのに対し、1000円(いずれも税込み)と値が張るが、「ここでしか味わえない」とリピーターも多い。提供は2月上旬までを予定しているが、カブがなくなり次第終了する。
小林さんは「食の都庄内ならではの冬のメニューを作りたかった。現在は櫛引地域特産の漬物を使ったメニューも考案中。幸い、新鮮な野菜やフルーツが集まる産直にある店なので、これからも地元産にこだわって、ベトナムとの架け橋となるような商品を作っていきたい」と話している。
カフェ・ジェムは午前9時から午後4時までで、バインミーの販売は午前9時半から午後3時半まで。
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