初詣 多彩に「開運」 十勝の地域色豊かなお守りやおみくじ
新年の初詣客を迎えようと、管内各地の神社では準備が進んでいる。安寧を願うお守りや新年を占うおみくじは、定番のものに加え、地域色豊かなものも多い。初詣と共に、ユニークなお守り・おみくじを手にしてみては。
牛柄お守りやシマエナガみくじ人気
◆帯廣神社

中央が人気の「大丈夫守」。「道中安全守」(右)や「道中安全ステッカー守」(左)など、地域の特徴を表したお守りも人気が高い
帯廣神社(大野清徳宮司)で最も人気のあるお守りが「大丈夫守」(800円)だ。黒いデザインが目を引く上「どんな困難があっても大丈夫」とのメッセージ性も参拝者の心をつかむ。正月のみならず、1年中コンスタントに出る。
地域の特色を前面に出したお守りも多い。「道中安全守」(1000円)は白黒の牛柄模様が、世界地図を表している。黄色の「道中安全ステッカー守」(500円)は、牛が耳に着ける耳標の形をしたユニークな品。佐々木昌和権禰宜(ごんねぎ)は「ニーズの多様化もあり、地域の特色を出す個性的なお守りは増えている」と話す。
1月4日には新しく「鳥見御守」(1000円)が登場する。2種類あり、大野宮司がデザインした。神社の境内に野鳥が多いことから、バードウオッチングや散策中の安全を祈念。ただこうした用途に限らず、広く日常で持つことができ、新たに人気のお守りとなりそう。
おみくじもシマエナガをデザインしたおみくじ(500円)や、鮭みくじ(500円)などご当地色の強い商品が多い。特にシマエナガみくじは一番人気で、佐々木権禰宜は「1人で何個も買う人がいるなど観光の人にも人気が高い」と話す。

1月4日から発売される「鳥見御守」(左)と、シマエナガやサケをデザインした人気のおみくじ
元日はお守りなどを扱う授与所が一時閉鎖するので注意。1月1日の開設時間は午前0時から同2時までと、午前7時から午後5時まで。2日以降は、午前9時~午後5時。
おみくじ「やるなら今じゃが」 「畑」か「せいろ」から掘り出して
◆浦幌神社

じゃがみくじを頒布する浦幌神社の背古宮司(右)と同神社神楽舞月姫会の巫女(みこ)
浦幌神社(背古宗敬宮司)は、十勝の特産のジャガイモをモチーフにした張り子のおみくじ「やるなら今(いも)じゃがみくじ」を頒布している。
根室市の金刀比羅神社宮司の発案で始まったご当地みくじ「えぞみくじ」シリーズの一つで、2021年に登場。えぞみくじは、ネーミングにダジャレを利かせること、おみくじの引き方に工夫を持たせることが共通ルールだ。
じゃがみくじの引き方は2パターンあり、畑の土に見立てたペレットの中から小さなスコップで掘って探す方法と、蒸籠(せいろ)に並んだ“ふかしいも”をトングで取る方法がある。小さなトラックや鉄板など、じゃがみくじのフォトスポットも用意している。
背古宮司は「おみくじを引いて楽しみ、浦幌のジャガイモも食べてほしい」とPR。初穂料500円。1月1~3日は、おみくじに当たり券を入れ、町内の元木農場のジャガイモ5キロを計5組に贈る。
外国人旅行客の増加に伴い、4月には英語、中国語、台湾語、韓国語に対応した「外国語おみくじ」も導入(初穂料400円)。町内の書家がしたためた、神道にまつわる漢字が書かれたカードが付いており、おみやげとして人気となっている。
幸せ招く「ネコの肉球」 日本一の実入りスイートコーン金運守
◆芽室神社

巳(み)年にはぜひゲットしたいスイートコーンの「金運守」と、初登場の「幸福絵馬」を紹介する赤澤宮司
来年は財運の象徴であるヘビの年。芽室神社(赤澤一宮司)の金運守(800円)は、町が生産量日本一を誇るスイートコーンが描かれている。黄金色の実がぎっしりと詰まったコーンになぞらえ「“日本一”の実入りが訪れるように」との願いを込めた。
元日に初登場するのはネコの肉球をデザインした幸福絵馬(500円)だ。5年前から、縁があり保護ネコとの生活を始めた赤澤宮司(56)。すっかりネコの魅力に取り付かれた。「ネコが一家だんらんの象徴にもなっている」といい、今年はネコが絵馬となって参拝者に幸せを招き入れる。
初詣では神社内のどこかにある「ネコ神社」を探すのも楽しそう-。
有終飾る大しめ縄 保存会40周年、思い込め奉納
◆愛国神社

鳥居に取り付けられたしめ縄と保存会の会員ら
帯広市内の愛国神社で29日、境内の鳥居に大しめ縄が取り付けられた。奉納した「愛国神社注連(しめ)縄保存会」(友田守治会長、会員26人)は40周年を迎える今年で解散するため、最後のしめ縄となる。
まだ冷え込みが緩まない午前8時半から取り付けを始めた。3台のフォークリフトを使用し、長さ約8メートル、直径最大60センチ、重さ100キロ超のしめ縄を鳥居まで持ち上げ飾り付けた。保存会の立ち上げ当初から携わってきた橋本泰昭さん(75)は「きれいなしめ縄を奉納できて良かった。来年の今ごろは寂しさが沸いてくるのかも」と感慨深く話した。
数年前から高齢化や材料のスゲ不足により、しめ縄の大きさを縮小するとともに、会の存続についても話し合ってきた。
友田会長は奉納前に初代会長で昨年亡くなった父の稔一さんの仏前に手を合わせてきたといい、「先輩が続けてきたのに申し訳ない気持ちもあるが、思いが込められた、思い出に残るしめ縄になった」と話した。
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