作りたてメニューに笑顔広がる 9年目の「向能代子ども食堂」始動

〝開店〟9年目を迎えた向能代子ども食堂。この日も温かな食事と居心地の良い居場所を提供
作りたての温かい食事と、心地よい居場所を提供しようと活動している向能代子ども食堂(腰山郁子代表)は28日、能代市向能代の特別養護老人ホーム・しののめの交流広場で開かれた。平成28年12月に初めて開催し、この日が活動9年目の第1回。近隣の子どもたちや親子連れ50人が〝一足遅れ〟のクリスマスメニューをおいしそうに口に運び、おしゃべりを弾ませたりゲームや学習を楽しんだりした。
同食堂は、子どもの貧困や孤食の問題に限定せず、年代を問わず誰でも参加でき、温かい食事を楽しめる「ほんわかとした居場所」をつくろうと発足。平成28年12月から毎月第4土曜日に、レクリエーションや軽運動も取り入れながら向能代公民館を拠点に開催。今年度は同公民館が解体・改築工事のため使用できず、5月から同広場を借りて継続している。
通算89回目、9年目の初回のこの日は、鶏肉のトマト煮、野菜サラダ、ペンネ、バケット、おにぎり、みそ汁、ミカンを用意し、食後にはクリスマスケーキも〝大盤振る舞い〟した。会場には放課後等デイサービス事業所「サンすまいる・しののめ」の利用者が作った貼り絵作品が飾られ、子どもたちや親子連れが次々と来場、50人(子ども32人、大人18人)に上り、八つのテーブルは満席。おいしい手作り料理に笑顔が広がっておしゃべりも弾み、食後は認知症について学習したり、にぎやかにビンゴゲームに興じた。
新型コロナウイルス禍の影響による休止や会食中止も乗り越えてきたほか、活動が知られるにつれ食材や運営資金、手作りカード、菓子・景品など物心両面の協力者・団体・企業が少しずつ増加。現在は会員12人で調理や運営をこなす。
腰山代表は「早い、もう9年目。一人でできるわけがなく、とてもいいチームに恵まれてやって来られた。子どもたちも打ち解けてくれ、フレンドリーになれた。居場所として『熟成』していくためには年月は必要なんだなと思う。『目指せ10年』という気持ち」と語り、会員たちも「来てくれる子どもたちの喜ぶ顔が励みになる」「戦力になれるよう頑張りたい」と前向きに話した。
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