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遅咲き医師 足寄で奮闘 予備校講師から45歳で転身 町国保病院4月に着任

 足寄町国保病院(村上英之院長)に、異色のキャリアを持つ池田明洋さん(54)が今春に着任、奮闘している。札幌の予備校講師を経て、足寄町の「医師等修学資金貸付金」制度を活用し45歳で医師に。帯広第一病院などで経験を積み、現在は足寄で患者と向き合う日々。地域貢献への思いは強く、10月には内視鏡専門医の資格も取得するなど精力的に活動している。

今春に足寄町国保病院に着任した池田さん。社会人経験後に45歳で医師になった

 池田さんは1970年、芦別市生まれ。滝川高校を経て北大理学部、北大大学院理学研究科修士課程を修了後、道内老舗の予備校「クラズユニック」(札幌市)に勤務し、数学や物理を教えていた。

 数年後に大きな転機が訪れる。生徒を募集するために道内各地での説明会に出向いた際、地方の人口の少なさやさびれ具合が気になるように。「地域で役に立ちたい」。何ができるかと考え医師になろうと決意した。受講生を教える傍ら、1年間自身の受験勉強も並行し、2009年に札幌医科大に合格。10年間勤めた予備校を退職した。

 足寄町の修学資金貸付金を活用して学び、同大を15年に卒業後は市立芦別病院や帯広第一病院などに勤務。帯広第一病院では「経験不足で未熟な自分にとって、本当に勉強になった。全てが新鮮で身になった2年間だった」と振り返る。

 今春に「修学資金で支援していただいた足寄町にご恩返し。もともとの約束でもあったので」と移住し、4月1日から内科・消化器内科の専門医として働いている。

 8カ月が経過して町民にもなじみ、「地域に密着していて、患者さんは定期的に受診し相談してくれるので少しの変化にも気付ける。医師との距離が近く、頼られていると感じられるのがやりがい」と話す。11月は乗田(のりた)一明医師と1カ月間で計50件以上の内視鏡検査などを行った。

 ランニングが趣味で、サロマ湖100キロウルトラマラソンやフードバレーとかちマラソンなどでの完走歴を持つ。今年は町内で90平方メートルの畑を借り、枝豆やカボチャ、ミニトマト、ズッキーニなどを育てた。「楽しかったが手を広げ過ぎて雑草に悩まされた。生命力がすごい。来年は少し規模を縮小したい」と苦笑いを浮かべる。

 妻の恵子さんは10月に、町南1で「鍼灸(はりきゅう)げんき堂」をオープン。2人で地域に溶け込もうとしている。池田さんは「夫婦ともどもお役に立てる限りは頑張りたい」と張り切っている。

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