木落し坂の上で木やりを聞き、御柱祭へのイメージを膨らませたツアー客=下諏訪町萩倉
長野県下諏訪町観光振興局は、下諏訪に長期滞在しながら日ごとにテーマを設けて町の歴史や文化に深く触れてもう4泊5日のツアーを24日まで開いている。東京や千葉、神奈川、栃木など関東圏から7人が参加。諏訪大社や国史跡の黒曜石採掘坑跡「星ケ塔遺跡」、国天然記念物の八島ケ原湿原、下諏訪宿などを訪ね、地元の専門家やガイドらの解説を通して下諏訪の魅力をさまざまな角度から体感している。
21日は7年目ごとに開催される諏訪大社御柱祭の下社最大の見せ場「木落し」が行われる木落し坂を訪れた。町木遣保存会の木やり師たちがガイド役を務め、御柱祭の概要や木落しの迫力、木やりの役割などを解説。その後、さまざまな場面で歌われる木やり6曲ほどを披露し、曲の最後にはツアー客も一緒に「よいさ」と声を合わせた。
夫妻で参加した尾形幸子さん(75)=栃木県矢板市=は「下諏訪の文化に触れることができ感動した」と喜んだ。「住民が自分たちの町をよく知り愛していること、それを外の人に伝えたいという熱意が伝わってきた」と、地元の人が発信する旅の形を絶賛していた。
町木遣保存会の宮坂明宏会長(62)は「御柱祭では木やりで何千もの曳き子をまとめ、柱を曳いてもらう。現地で披露することで、県外の皆さんにイメージが伝われば」と話した。
町観光振興局では昨年度から同企画ツアーを実施しており、今回は今年の初開催。
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