飛ばすぞドローン 不登校生向けパソコン教室 田辺のNPO

プログラミングで飛ぶドローンを見学する親子連れ(和歌山県田辺市高雄1丁目で)
生きづらさを抱える若者の自立を支援するNPO「ハートツリー」(田辺市高雄1丁目)は、不登校の小中学生を対象にパソコン教室を始めた。プログラミングを学んでドローンを飛ばす。
パソコン教室は不登校生が参加しやすく、将来の仕事にも役立つと企画した。機材や運営費用は、田辺はまゆうロータリークラブから支援を受けた。講師は紀南を拠点にするクリエイター集団「TETAU(テタウ)」が務める。本年度は試行期間で、来年度からの本格開催を目指す。
教室には小学生3人、中学生2人が参加する。20日に田辺市高雄1丁目の市民総合センターで説明会があった。
テタウの森脇碌さんは「これまでみんなと同じことができることが価値だったが、ICT(情報通信技術)の発達で、みんなと違うことに価値が出る。大学進学も就職も学力以外のあなたが問われる。自分の得意が大事」と説明した。
「好きとか得意は平常の状態でやれることが多い。当たり前にできるので、自分で気付くのが難しい。教室ではプログラミングを体験するだけでなく、集中力や丁寧さ、にこやかな対応といったみんなの得意の『種』を見つけていきたい」と話した。
参加した小学5年生の女児は「自宅でもタブレットを使って絵を描いている。ドローンは面白そうで楽しみ」と声を弾ませた。
教室では重さ200グラム以下の小型ドローンを使用。プログラミングは学校や民間のスクールで広く導入されている子ども向けのプログラミング言語「スクラッチ」を使用する。
11月13日から来年3月5日まで全9回。三つのグループに分かれて、ドローンをプログラミングで飛ばす。学びの過程は動画で撮影し、最終回でドローンの飛行実演とともに発表する。
教室はまだ定員に空きがあり、参加者を募集している。対象は田辺市内在住で不登校の小学4年生~中学3年生。会場は田辺市高雄1丁目のハートツリー「ひなた塾」。受講は無料。
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