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北羽新報社

地元と共存共栄誓う 中国木材能代工場で第1期体制完成披露式

くす玉開披で中国木材能代工場の完成を祝った

全国から約400人が出席

 製材最大手・中国木材(広島県呉市)が能代市扇田の能代工業団地で建設している「能代工場」の第1期完成披露式が11日、県内外の関係者約400人が出席して開かれ、堀川保彦社長(52)は「地元の同業他社と共存共栄を進める」と誓った。国内6カ所目の国産材工場で、製材から販売まで集約した一大生産拠点となる。木材住宅の梁(はり)や柱に使う「集成材」が主力製品で、米代川流域から集めた原木を使って年間製材量24万立方㍍の大量生産体制を目指す。

 能代工場では、米代川流域を中心とする県内で集めたスギ丸太を扱い、集成材をメインに製造する。当初は集成材を構成する板材「ラミナ」と呼ばれる半製品を製造し、県外工場で製品に仕上げる計画だったが、選別から製材、製品の出荷、販売まで一貫体制を築いてコスト削減を目指す経営方針に変えた。用途が広いツーバイフォーの生産も視野に入れる。
 同社の能代進出は3年に決定し4年に工場建設に着手、6年1月にまず製材工場を稼働した。5月に加工集成材工場の加工ライン、7月にメインとなる集成材ラインを順に稼働し、第1期の完成を迎えた。式典には施工業者、行政、中国木材の取引先など全国から約400人が出席した。
 堀川社長は「能代工場は宮崎県、佐賀県に次ぐコンビナート事業となる。労働力不足に対応するため最新技術を取り入れているが、最終的な現地雇用(現在150人)は200人を見込む」と説明。大量生産でコストを抑制し、端材を含め原木を余すところなく活用することが大切だとし「環境への機運が高まっている。切って製材して製品を作ると同時に端材をバイオ発電で活用し、植林、育林する循環で地球温暖化の諸元となる二酸化炭素の吸収に貢献できる。この仕組みを導入して国産材の価値の最大化につながる流通を目指す」と意気込みを述べた。
 来賓の佐竹知事は「工場進出は雇用創出、地域経済の活性化、交流人口の増加などの波及効果が期待される。木を切って使って植える取り組みはカーボンニュートラルにも貢献する」と期待を寄せた。斉藤市長は、製材最大手と地元製材業界の競合を懸念しつつも共存への道筋が見えてきたとし、「市のために素晴らしい工場の進出となった」と述べた。
 続いて鏡開き、くす玉開披で工場の完成を祝った。
 式後、堀川社長は能代工場の位置付けについて「西の宮崎県日向工場、東の能代工場。この二つで全国展開したい」と重要視する考えを示し、懸案の再造林に関しては「原木の買い取り価格に植林分を上乗せするのか、どんな形がいいのか検討している」と話した。
 能代工場は7年9月に製品倉庫棟を完成させ、8年秋を予定するバイオマス発電施設(約1万㌗)の稼動ですべての建屋が完成する。投資額は286億円。

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