被災田んぼの稲刈りに汗 酒田市大沢地区 地元八幡小の全校児童
今年7月に発生した記録的大雨で甚大な被害を受けた酒田市大沢地区の支援に向け、地元・八幡小学校(金子尚校長、児童106人)の児童たちが11日までの3日間、倒木や電柱が流れ込んだ農地で稲刈りに精を出した。
農地に土砂や倒木が流入しコンバインで作業ができない米農家を手助けしようと、地元の復旧・復興活動のため八幡地域の若者らで発足した「酒田やわた未来会議」(仮称)と連携し全児童が活動した。
このうち10日は1、6年生計31人が参加。児童たちは大人のボランティアと一緒に、農地内に転がるがれきや電柱、電線を避けながら刈り取り、稲束の運搬、くい掛けなど懸命に作業に励んだ。
大沢地区に住む6年の石垣莉央さん(12)は「みんなが大沢地区のために来てくれたのがうれしい。流木やプラスチックがある場所は刈りづらかった。学校のみんなが来てくれたことで、復旧作業をしている大人たちの表情も明るくなった気がする」と。1年の三川葉菜夏さん(7)は「稲の束がばらけないように運ぶのが大変だったけど楽しかった。また手伝いに来たい」と話した。
この日児童たちが作業した農地は、持ち主である地元農家が手刈りする余裕がないからと、収穫を諦めていた場所だったという。同会議代表で、合同会社「COCOSATO」を同地区で運営する阿部彩人さんは「困ってる農家が多い中、地元の子どもたちが手を上げてくれたのがうれしい」と。刈った稲は出荷できないため、くい掛けでの天日干し後、同会議で脱穀する予定という。

倒木や電柱などが流れ込んだ農地で稲刈りを行う児童たち=10日午前
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