モクズガニ漁が最盛期 能代市の種梅川は今年も豊漁

今秋もモクズガニが豊漁。大型のカニを手にする佐藤さん
能代市二ツ井町梅内地内の種梅川で、モクズガニの漁が最盛期を迎えている。濃厚なカニみそは絶品で、そのおいしさが地元の人たちに親しまれてきたが、最近は川漁をする人も少なくなったためか資源量は豊富。漁の手間を惜しまない人が川にカニ籠を仕掛け、秋から冬にかけての“高級食材”を食している。
国内の内水面漁業の主要魚種の一つであるモクズガニは、はさみ脚に毛が密集している様子が「藻くず」に見えるのが名前の由来とされ、全国的な旬は初夏から冬にかけて。中華料理の最高級食材の一つに数えられる上海ガニとは近縁の仲間で、見た目も味もそっくりだといわれるように濃厚なカニみそと内子、外子ともにおいしいのが特徴。種梅川では昔から、地元の人たちがモクズガニ漁を行っていたものの、食材が豊富になるにつれて漁をする人も少なくなった。
今でも漁をする一人の佐藤信夫さん(73)は例年同様9月中旬から漁を行い、「今季も豊漁」と話す。漁は、夜に魚のアラを餌にしてカニ籠を川の中に沈めておき早朝に引き上げる手法だが、「取る人も少なくなったせいか、どこに仕掛けてもかなり取れる」と言う。しかもサイズも大きめ。一般的に成体は甲羅の幅が最大で7~8㌢程度とされるが、種梅川のモクズガニは10㌢程度の大型も交じっている。
取ったモクズガニは主に、自宅以外では友人同士で集まる際にカニ汁などにして食べる程度だが、「せっかくの地域資源だし、例えば県外から来た人向けに観光体験メニューにするとか、地域おこしにつなげられないだろうかと思う。とはいえ、まだ漠然とそう思い浮かべているだけ」で、まずはこの時期ならではの珍味を自家消費で楽しんでいるところ。
モクズガニはこれから産卵のため卵を抱く個体が多くなり、うまさが増す季節。佐藤さんは、とりあえずは地元の人にモクズガニのおいしさを再認識してもらおうと考えており、清流の川で取れる種梅モクズガニを地域資源として生かしていけないか、地元の仲間たちと知恵を絞っていきたいとしている。
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