七つの「共和国」9年ぶり能代に集う 銀河連邦フォーラム開幕
情報交換などを行い、友好関係の発展を確認した銀河連邦フォーラム(能代市柳町の魚松で)
銀河連邦関係者がJAXA能代ロケット実験場などを視察(同実験場で)
銀河連邦を構成する全国7市町の関係者が集う「銀河連邦フォーラム2024」は4日、能代市を会場に始まった。市内の宇宙航空研究開発機構(JAXA)能代ロケット実験場など施設の視察を行ったほか、講話を聴いたり、情報交換を行ったりして今後のさらなる友好関係の発展を確認し合った。きょう5日は同市落合のアリナスで開かれる「のしろ産業フェア」の会場で、各自治体の特産品などをPRする。
銀河連邦は昭和62年に発足した友好都市関係。能代市、北海道大樹町、岩手県大船渡市、宮城県角田市、神奈川県相模原市、長野県佐久市、鹿児島県肝付町が加盟し、いずれもJAXAの研究施設がある(大船渡市は現在は移転)。各自治体は共和国を名乗り、毎年持ち回りで子ども留学交流事業やフォーラムを行っており、能代開催は9年ぶりとなる。
4日は19人が来能し、宇宙関連資料が展示されている市子ども館、風力発電設備、能代ロケット実験場を視察。同実験場では施設見学のほか、JAXA宇宙科学研究所飛翔工学研究係助教の坂本勇樹さんがモータ燃焼試験や水素放出試験といった各種取り組みを紹介し、参加者が同実験場の重要性に理解を深めた。
その後、同市柳町の魚松でフォーラムを開催。ノシロ共和国大統領の斉藤市長は、昨年の大雨被害の支援に感謝するなどしながら、「限りある時間だが、充実したフォーラムになるように準備してきた。各国のますますの発展と、このフォーラムが有意義なものになるよう心から祈念する」とあいさつした。
フォーラムは2部構成で、第1部は能代宇宙イベント実行委員長で九州工大特任准教授の前田恵介さんが「能代宇宙イベント『これまでの20年』と『これからの20年』」と題して講話。20年間の歩みなどを紹介したほか、これまでに地元行政、住民、自治会との緊密な連携の維持や、宇宙業界などへの1万人を超える人材輩出といった多くの成果が挙がったことを説明した。
イベントを通し知識の活用による問題の発見・活用能力、プロジェクトマネジメント能力を育むことが目指している宇宙教育だとし、市民との交流が生まれていることも踏まえ「大学の中だけではできない地域に根差した実験活動だと常々思っており、まさに能代モデルだと言える」と強張。
また、宇宙産業は今後ますますの成長が見込まれる一方で、現場を任せられる人材が不足しているとし、「能代モデルを用いた人材育成が急務であり、今後も能代宇宙イベントを継続して行きたい」と語った。
第2部では各自治体の宇宙関連施策について情報交換。このうち、タイキ共和国大統領の黒川豊大樹町長は、同町に本社を置くインターステラテクノロジズ(稲川貴大社長はかつて能代宇宙イベントに参加)の成り立ちについて紹介。
その上で、人工衛星を軌道に投入するため同社が開発しているロケットを打ち上げるのに必要な専用射場の整備に取り組んでいるとし、「インターステラだけでなく、いろんな民間ロケットを打ち上げられるスペースポート(宇宙港)を目指す」などと今後のビジョンを語った。この後はレセプションを行い、親睦を深めあった。
きょう5日はアリナスで開かれる「のしろ産業フェア」に参加し、「銀河連邦お国自慢」と題して各自治体のPRなどを行う。
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