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北羽新報社

県道西目屋二ツ井線、紅葉期に合わせ青森県境までの通行止め解除

県道西目屋二ツ井線の通行止めが解除され、岳岱自然観察教育林を散策する人(藤里町で)

 県山本地域振興局は1日、法面(のりめん)対策工事のために全面通行止めとしてきた県道西目屋二ツ井線の真名子第1ゲート(藤里町藤琴)─青森県境間(約15㌔)の規制を解除した。紅葉期に合わせた対応で、白神山地の岳岱自然観察教育林や田苗代湿原、藤里駒ケ岳黒石沢登山口などに行くことが可能。規制解除を受け、早速入山した人たちがブナの森での散策などを満喫した。

 真名子第1ゲート─青森県境間は例年、冬季閉鎖を解除した5月から11月まで通行可能だが、県は6、7年度、法面対策工事を集中的に進めるため、紅葉期を除いて全面通行止めとする方針。青森県側には通り抜けできない。
 1日は午前9時に真名子第1ゲートが開き、通行可能となった。一般車両の通行は昨秋以来で、それぞれの目的に向かった。このうち、ブナの実生から幼木、成木、老木に至る過程などを見ることができる岳岱自然観察教育林(標高約620㍍)では、落下してくる実や、4年3月に倒伏が確認された「400年ブナ」の現状を観察するなどブナをはじめとした白神の森に親しむ人の姿が見られた。
 静岡県熱海市の日沼隆一さん(73)は実家の八峰町に帰省中で、友人や家族と共に岳岱を訪問。「1日に通行止めが解除されると知り、6年ぶりに岳岱に来た。幼い頃から友達と八森の野山を駆けたり、二ツ森に登ったりしてきた。年を重ね、遊び場でもあった地元の自然環境の豊かさや魅力、そして貴重であることを感じている」と話した。
 藤里町の白神山地ふじさと観光協会は「これから白神山地はブナの黄葉が美しさを増す時期であり、藤里町を訪れてほしい」と呼び掛ける。また、同町を拠点とする秋田白神ガイド協会によると、今月実施予定の岳岱や藤里駒ケ岳の募集型ツアーはほぼ定員に達しているが、プライベートガイドは対応可能であるとして問い合わせ(☎0185・79・2518)を受け付けている。
 県山本地域振興局によると、11月12日午後4時に再び全面通行止めとする予定。ただし、落石の発生や、通行規制雨量値を超えることが見込まれる場合は通行を規制するという。

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