「赤穂分工場」文書2部見つかる 登戸研究所調査研究会が発表 長野県
新たに見つかった登戸研究所赤穂分工場に関する文書を手にする同研究会の小木曽伸一共同代表
太平洋戦争末期に長野県上伊那地方などに疎開した旧日本陸軍謀略機関・登戸研究所について調査している住民グループ「登戸研究所調査研究会」は1日、同研究所の赤穂分工場(駒ケ根市)に関する文書2部が見つかったと発表した。缶詰型爆弾の容器となるブリキ缶を作るための工作機械や大量の原料が戦後に保管されていたことなどを示す文書で、「缶詰型爆弾の製造が、大規模に行われていたことが推定される」貴重な資料だという。
赤穂分工場は、赤穂国民学校(現赤穂小学校)に、1945年5月に設置された。上伊那地方の工場では、主に缶詰型爆弾が作られていたとの証言が残されているが、赤穂分工場に関しては、定かではなかったという。
文書は2部とも、GHQへの提出用などとして、戦後に赤穂町役場がまとめたもの。1946年3~6月の工場管理日誌を含む「機械器具管理書綴」(B5判、124ページ)と、当時の赤穂分工場で管理されていた物資の内容やその後の処理先を記した「保管物資明細書」(B4判、11枚)。今年7月に、市立博物館の収蔵庫内の未整理文書類に埋もれていたのを、同館職員が発見。同研究会などが、分析を進めていた。
文書では、戦後に赤穂分工場に残されていた工作機械や原料、学校の校舎を利用した工場の見取り図などが記されている。金属板を缶に加工するための工作機械も明記。缶の原料となるブリキ板は5.5トン分保管され、実際に加工されたブリキ缶が8500個ほど残されていたことが記され、「簡易型の爆弾が、大量に作られていたことが推定される」という。同研究会は「缶詰型爆弾の形や種類など、詳細は分かっていなかった。文書をより詳細に分析していくことで、爆弾製造の実態を明らかにできる可能性がある」としている。
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