パリ五輪レスリング 女子62キロ級金メダル 元木咲良選手と交流 父・康年さん(酒田出身)と来庄
今夏のパリ五輪レスリング競技女子62キロ級で金メダルを獲得した元木咲良選手(22)=育英大助手=が29日、酒田市出身で2000年に開かれたシドニー五輪同競技男子代表の父、康年さん(54)=海上自衛隊第3術科学校教育第3部体育科長=と共に来庄。三川町の少年少女レスリング教室で子どもたちを指導したほか、地元関係者が主催した祝賀会に臨んだ。
咲良選手は埼玉県出身で、康年さんの影響で幼少期にレスリングを始めた。パリ五輪準決勝でのブリッジを利かせた反り投げからの抑え込み(フォール)は「元木の大逆転」としてハイライトの一つになっている。
この日、三川町猪子の庄内少年少女レスリング教室練習場に咲良選手と康年さんを迎えた合同練習会にはレスリングを愛好する県内の小中学生ら約30人が参加し、金メダリストから直接指導を受けた。

「未来の星」をアドバイスする咲良選手
咲良選手と康年さんは参加者とのスパーリングで汗を流した。「いつも試合で心掛けていることは」との子どもたちの質問に咲良選手は「私はマイナス思考が強い方なので、全ての不安を消し去ってから試合に臨むようにしています」と答えた。
精力的に指導した咲良さんは「片足の取り方はいくつか種類がある。その中から一つだけ自分のものにするだけでレスリングが楽しくなる」と伝えた。
咲良選手とスパーリングをした女子選手は「スピード、テクニック、力強さの全てがすごかった。想像した以上で、異次元の世界に引き込まれた感じ。これが金メダルを取る選手なんだなーと思った」と話した。
酒田で祝っていただきうれしい
29日夜、酒田市のホテルリッチ&ガーデン酒田で開かれた祝賀会は、地元の自衛隊・レスリング関係者らで組織する実行委員会(実行委員長・後藤芳廣市自衛隊家族会長)が主催し、68人が出席。拍手の中、咲良選手と康年さんが入場、実行委を代表して後藤会長が「金メダル獲得は家族会としても大きな喜び」とあいさつした。
花束を受け取った咲良選手は「多くの人から力をお借りし、パリ五輪で金メダルを獲得することができた。さらに父の地元・酒田でお祝いをしていただき、ありがとうございます」と謝辞、康年さんは「自分の子どもが金メダルを獲得した。言葉にならないくらい、うれしい。多くの人から祝っていただき感謝」と述べた。乾杯に続き、出席者が咲良選手の活躍、レスリング談義に花を咲かせた。

花束を受け取る咲良選手(左から2人目)と康年さん(右端)
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