能登の酒蔵支援、日本酒発売 帯広・碧雲蔵が協力醸造
能登半島地震で甚大な被害を受けた酒蔵の復興支援プロジェクトとして、帯広畜産大内の酒蔵「碧雲(へきうん)蔵」が協力醸造してきた日本酒が完成し、25日から全国の酒店などで販売が始まった。現地は21日からの大雨で再び大きな被害が出ており、碧雲蔵杜氏(とうじ)の若山健一郎氏は「売ることで少しでも応援につなげたい」と話している。

完成した復興支援酒をアピールする若山杜氏
碧雲蔵と連携したのは、石川県輪島市にある大正元(1912)年創業の「日吉酒造店」。輪島朝市の大火災は免れたが、醸造拠点が全壊した。
同プロジェクトは同県内の酒蔵などが地酒の醸造継続などを目的に発足。全国の協力酒蔵11カ所が、被災した五つの酒蔵とそれぞれタッグを組み、銘柄酒を連携醸造し、クラウドファンディング(CF)などを通じて販売、売り上げを酒蔵再生に充てるもの。
上川大雪酒造(上川管内上川町)の碧雲蔵で醸造したのは、日吉酒造店の銘柄「金瓢白駒」オリジナルレシピによる再現酒と、コラボレーションした酒「金瓢白駒#十勝」の2種。いずれも純米吟醸で、石川県産酒米「山田錦」と、通常は県内しか使えない「金沢酵母」を使用。コラボ酒は道産酒米「吟風」を加えた。
5月から醸造を開始。日吉酒造店の杜氏、日吉智氏が2度来帯し、醸造を確認、交流を図った。販売は2種1セット6600円(各720ミリリットル)。CF返礼分などを除く約1300セットを碧雲蔵の特約店などに出荷、25日から順次販売が始まった。管内では久楽屋(帯広市)などで買える。
一部は近く、北電の京極ダム(後志管内京極町)に貯蔵し、熟成酒として再来年以降、毎年販売する計画もある。若山氏は「直近で日吉さんと連絡を取ったが、直近の大雨被害が深刻でつらそうだった。商品の仕上がりには自信がある。ぜひ手に取ってほしい」と話している。
問い合わせは、上川大雪酒造のグループ会社・十勝緑丘(りょっきゅう、0155・67・5901)へ。
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