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山ぶどうつる籠に魅せられて “クラゲ館長”村上さん(鶴岡)初の個展 退任後10年 独学で編む

 鶴岡市立加茂水族館の前館長で現名誉館長の村上龍男さん(84)=鶴岡市羽黒町野荒町=が、来月5日から同市羽黒町仙道の羽黒・芸術の森今井アートギャラリーで、山ブドウのつるなどを使って自ら編んだ籠の展示会を開く。師匠などは持たず見本を参考にしながら独学で製作しており、村上さんは「プロの作りではないが、素人なりに精魂込めてデザインした。ぜひ多くの方から見に来てもらいたい」と話している。

 自身初の個展で、娘や孫たちが企画したという。展示会のタイトルは「クラゲ館長が編む山ぶどう籠展―ゼロからスタートした独学籠細工―」。展示会の名称も家族が考えた。近作を中心に籠細工約50点のほか、50年ほど前にアケビのつるを使って初めて製作した釣り用の腰ビクなど旧作や、村上さんが手掛けた長さ7メートル前後にもなる庄内竿なども展示する。

 展示は5日(土)~13日(日)で、7、8の両日は休館日。時間は平日が午前11時から午後4時、土日祝日は午前10時から午後4時まで。問い合わせはハヤシワックス=電0235(62)4179=へ。

 村上さんと籠細工の出合いは50年ほど前。知人が持っていた籠を見て「釣り用の腰ビクが欲しい」と考えたが、周囲に作る人がおらず借りた見本を見よう見まねで製作した。「形はゆがんでいて隙間も大きかったが、完成したことがうれしかった」と話す。

 水族館業務の傍らで籠細工の製作を続け独学ながら技術も向上したが、1997年のクラゲとの出合いを機に水族館業務や講演などで多忙となり、籠細工から離れた。

 “クラゲ館長”として忙しい日々を送る中、荘内神社で山ブドウのつるを使った籠を目にし感銘を受けた。2015年に館長を退任するまで籠づくりはできなかったが、「ずっと山ブドウの籠が気になっていた」という。退任後、すぐに山ブドウの籠づくりを開始。イワナ釣りを続けていたため、地元で山ブドウが生えている場所を知っており、材料が手に入りやすかったのも大きかった。「覚えているだけで20個ほどは知人友人にあげた。それでも50個以上が手元に残っている。最近は年を取ったため山ブドウのつるは委託して入手している」と話す。

 独学とは言え、デザインなどは相当な凝りようだ。男性用なら平たくつぶしたつるを一部に用いるなど大胆な編み方をしており、女性用なら細かな編み目に加えて籠の上段、中段、下段で編み方を変えるなどさまざまな手法を使っている。

 村上さんは「館長を引退して10年。素人がゼロから始めた籠づくりだが、自分なりにデザインを考えた。隠居した人間だがこんなこともできるというところをぜひ見てもらいたい」と話していた。

大きめのつるを用いた大胆なデザインや、編み方を変えながら細やかに作り上げた籠を手にする村上さん

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