能代七夕「天空の不夜城」の運行10回目を記念し、花火も打ち上げられて愛季や嘉六といった城郭灯籠と共演(能代市柳町で)
大型城郭灯籠が能代市街地の国道101号を練り歩く能代七夕「天空の不夜城」が2日、始まった。日本一の高さを誇る城郭灯籠「愛季(ちかすえ)」(24・1㍍)、「嘉六(かろく)」(17・6㍍)は今年も絢爛(けんらん)な武者絵巻を披露しながら迫力ある運行を展開。今夏で10回目となった運行を記念して打ち上げ花火との共演もあり、見物客を魅了した。きょう3日も運行する。
官民でつくる能代七夕「天空の不夜城」協議会(会長・佐藤肇治能代商工会議所会頭)の主催。江戸時代後期の天保(1830~44年)から明治にかけての文献や写真を基に制作した大型城郭灯籠の運行で地域活性化を図ろうと平成25年に始まった。新型コロナウイルス感染症の拡大で令和2、3年は中止したが、4年に再開した。
運行は車両通行止めにした国道101号の市役所入口交差点─通町交差点間を往復するもので、午後6時30分に能代一中の「一中若」、嘉六、愛季、能代伝統・役七夕の灯籠「能代若」の順に南進した。
嘉六は明治期に運行していたとされる高さ5丈8尺(17・6㍍)の大型城郭灯籠を復元したもので平成25年に初めて運行。愛季は翌26年から運行、24・1㍍の高さは城郭型の灯籠としては日本一だ。同協議会によると、嘉六は豪華絢爛ながら雅(みやび)な色合い、愛季は橙(だいだい)色を基調に鮮やかなのが特徴。
日が暮れた街なかに、愛季や嘉六、能代若、一中若の武者絵巻が浮かび上がり、見物客を魅了。運行には小学生や高校生、秋田しらかみ看護学院の学生なども加わり、祭りを支えた。「ふれあいタイム」と題して見物客が太鼓を叩(たた)くことができる時間も設けられ、にぎわいを見せた。運行に先立ち、6団体がヒップホップやよさこいといった踊りを披露したほか、能代松陽高吹奏楽部も演奏して会場を盛り上げた。
運行10回目を記念し、すべての灯籠を消灯して再び照明を灯していく「点灯式」の後には花火が打ち上げられ、節目を祝った。佐藤会長は「天空の不夜城が認知され、観覧のために遠方から能代に来てくれる人も増えてきている。さらに地域に好影響を与えられるように新たな仕掛けを考えるなど費用対効果を高めていきたい」と話した。
きょう3日も午後5時に交通規制が始まり、5時15分から踊りなどの披露、6時30分に運行を開始。一中若に替わり、能代二中の「二中若」が登場する。
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