
多くの氏子を乗せ諏訪大社下社春宮を出発する柴舟(1日、午後2時15分ごろ)
諏訪大社下社の夏の遷座祭「お舟祭り」が1日、長野県下諏訪町で行われた。春宮に安置されている御霊代を秋宮に遷す真夏の伝統行事。5年ぶりとなる神賑わいパレードや稚児と舞姫が加わった遷座の行列に続いて、御頭郷の岡谷市湊・川岸地区の氏子たちによって、巨大な柴舟が下諏訪の中心街を豪快に進み、曳行路は氏子たちの熱気であふれた。
遷座の行列が午後2時前に春宮を出発し、続いて柴舟が木やりの合図で曳き出された。氏子たちを乗せ換えながら、大門通りを進み国道20号を横断して、難所である魁町の鋭角カーブも巧みな綱さばきで通過した。
大社通りの坂道を息を合わせて上り切り、秋宮へ曳き込むと「よいさ、よいさ」の掛け声は力を増し、神楽殿を3周して、柴舟を左右に倒す「お舟返し」を披露して曳行を終えた。
曳行長で御頭郷代表大総代の片倉克昭さん(川岸)は「晴天に恵まれたが、炎天下で過酷な中、一人の落後者も出さずに無事にできて喜ばしい。氏子の皆さんの協力のおかげ」と感謝し、安堵の表情を浮かべていた。
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