若手職員が来庁者になって体験調査 和歌山県田辺市

来庁者になりきり、窓口で手続きをする市職員(11日、田辺市役所で)
行政サービスの向上や業務効率化につなげようと、和歌山県の田辺市は11日、市職員が来庁者になりきって窓口を利用する体験調査をした。転入や家族の死亡を想定して各課で手続きを行い、現状の課題を把握。改善のためのアイデアを出し合った。
市はDX(デジタル変革)基本方針で「行政手続きを簡素化し、便利な窓口を実現する」ことを目標に掲げている。
体験調査は、若手職員を中心に約20人が参加。二つのグループに分かれ、転入とお悔やみの手続きを実際に体験した。
転入のグループは、高齢者や妊婦、子どもを含む家族5人で東京都から市内に住所を移したと想定。市民課で転入の届け出をした後、各課で児童手当や年金の住所変更、保育所の入所手続きなどをした。全部で12の窓口を回り、所要時間は約3時間だった。
お悔やみのグループも、父親が亡くなったという想定で各課を順に回った。
企画広報課の植田拓真さん(26)は「記入しなければいけない書類が、想像以上に多かった。名前を書く場面が何度もあり、正直、またかと感じた」と話した。
その後はワークショップを実施。「同じことを何回も書かなければならない」「案内表示が分かりづらい所がある」「職員が来庁者に気付かない」など意見を出し合い、解決策を話し合った。
講師を務めたデジタル庁窓口BPR(業務改革)アドバイザーの遠藤芳行さんは「まずは課題を見つけて言語化し、それをどうやって解決していくのか、庁内で共通認識にしていくことが大切」と語った。
体験調査の結果は来月、真砂充敏市長も参加する報告会で発表。窓口業務の向上に取り組んでいくという。
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