帯広畜産大学の学生が中心となって企画・開催する第80回寮祭が22、23の両日、同大の総合研究棟1号館前で行われる。今年は、酒類の提供が7年ぶりに再開される。実行委員会の藤山歩夢委員長は「毎年学外からも多くの人に来ていただいている。大学や学生の日ごろの活動を伝えたい」と来場を呼び掛けている。

寮祭をPRする実行委員の(左から)宮本美羽さん、小黒さくらさん、藤山委員長、津田秀斗さん
飲酒にルール 48団体が屋台
80回の節目を迎えた今回のスローガンは「肢跡(あしあと)」。昨年は4年ぶりの一般開放となったのを受けて、「今年はさらに次の世代へとつなげられるような寮祭にしたい」との思いを込めた。
酒類提供は過去に未成年学生が飲酒した問題があったため、2018年(第74回)から取りやめていた。今回は、本部で写真付きの身分証明書による年齢確認を行った上で、酒類引換券を販売する完全チケット制にした。
さらに、ソフトドリンクとの区別を付けるためにコップも使い分け、飲酒可能エリアを設定する。酒類の持ち込みは禁止。実行委は「ルールをしっかりと守った中で、さらに盛り上がる寮祭にしたい」とする。
部活動やサークルなど48団体が屋台を出店。今年は個人出店も行い、友人同士などが菓子や軽食を販売する。YOSAKOIや軽音楽などのステージ発表や作品展示もある。
両日午前10時から午後7時ごろまで。詳細は実行委のSNSで随時情報を更新している。

ボードゲームを楽しむ(右から)木原代表、伊藤さん、2年生の澁澤寧々さん
「バリアフリーの祭り」障害者らを学生が案内
帯広畜産大学の学生ボランティア団体「とことこあるこう」は22、23日に行われる寮祭で、高齢者や障害者をサポートしながら大学構内を案内する。手をつないだり車いすを押したりして「誰でも楽しめるバリアフリーの祭りにしたい」と意気込む。
同団体は、高齢者の買い物支援や子どもへの学習支援など福祉を中心に活動。1月は高齢者宅で雪かきボランティアも行った。団体として「さらに市民との関わりを深めたい」と考え、寮祭での活動を企画した。
当日は事前に申し込んだ高齢者や障害者と、歩行や車いすの補助を行いながら広いキャンパスを案内する。木原淳兵代表(3年)は「デコボコしている所もあるので細心の注意を払い、お話ししながら一緒に楽しみたい」と話す。
同団体では雪かきボランティアで交流が生まれた市内の伊藤欣司さん(38)を招待した。伊藤さんは筋ジストロフィーで約25年間入院し、昨年11月から市内の自宅で生活している。
現在は学生が定期的に伊藤さん宅を訪れて、買い物支援などをしている。団体としてさらに障害者への理解を深めたいと寮祭に招いた。伊藤さんは「長年入院していて外部との交流がなかった。大学に初めて入るので楽しみ。学生の活動が障害者の社会参加の一歩になれば」と話した。
支援を希望する人は事前にメール(tokotokoarukouyo@gmail.com)による申し込みが必要。
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