信州大准教授講師に大腸菌の培養実験 長野県伊那市の伊那北高

信大農学部の学生(左から2人目)から手ほどきを受け、ピペッターを使って大腸菌の培養実験に挑戦する生徒たち
自然科学への関心を深めて実験のこつを学ぼうと、伊那北高校(長野県伊那市)理数科の1年生約40人は13日、大腸菌の培養実験を同校で行った。信州大学農学部(南箕輪村)の伊原正喜准教授を講師に迎え、8班に分かれ、4班ずつ大腸菌の環境を別々に設定。菌の数の変化の違いやスピードを観察した。
生徒たちは今年度、細菌の培養実験を軸に自由テーマでグループ研究を行う。この日はその事前学習として初めて培養実験に挑戦した。実験の手順や機器の扱い方についても手ほどきを受けた。
伊原准教授は「大腸菌は約30分に1回分裂して、倍々に増えていく」などと説明。実験では、微生物が育つのに栄養豊富な「LB培地」と、栄養がない「滅菌水」の二つを用意し、LB培地や滅菌水の量を変えながら、液体を取り分けるピペッターを使って大腸菌と混合したチューブを3種類作った。それぞれシャーレに塗り、経過時間による菌の数の変化の違いを観察。大腸菌が分裂したり死滅したりする頻度などを学んだ。
生徒の1人(15)は「ピペッターで数値の目盛りを合わせ、取りたい量だけを取るのが難しかったけど、うまくできた」と話していた。
実験には同学部の学生も手伝いに訪れ、信大農学部を選んだ理由や大学生活などについても高校生に話した。10月にはグループ研究の成果を同学部で発表する予定。
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