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長野日報社

星降る中部高地の縄文世界 日本遺産に認定

縄文時代に黒曜石や山の幸に恵まれて繁栄した八ケ岳山麓

 文化庁は24日、文化財に物語性を持たせて観光振興などにつなげる「日本遺産」に、八ケ岳を中心とした中部高地に残る縄文時代の黒曜石鉱山や土器、土偶で紡いだ「星降る中部高地の縄文世界~数千年を遡る黒曜石鉱山と縄文人に出会う旅」など、13道県の13件を新たに認定した。県内では、2016年度に認定された木曽6町村と塩尻市の「木曽路はすべて山の中~山を守り山に生きる」以来2件目。国内の累計は43道府県の67件となった。

 「星降る―」は長野、山梨両県にまたがる八ケ岳周辺の14市町村が申請。長野側は諏訪6市町村と小県郡長和町、南佐久郡川上村の計8市町村が参画した。構成文化財は67件(長野45件、山梨22件)。長野側の国指定文化財は国宝2件、国特別史跡・史跡10件、国重要文化財2件、国天然記念物・国登録有形文化財各1件で、川上村と長和町の国史跡2件以外は諏訪地域の文化財となる。

 中部高地には星ケ塔(下諏訪町)や星糞峠(長和町)など「星」の名の付く黒曜石鉱山があり、縄文時代はここから産出された黒曜石が矢じりの材料として広い地域に流通したとされる。大地に降り積もった星のかけらとも信じられた「日本最古のブランド」の黒曜石と、それによって繁栄したムラで生まれた土器や土偶といった縄文芸術に着目した点が評価された。

 物語は「太古から変わらぬ雄大な景観の中、縄文人が黒曜石を運んだ道をたどり、山麓のムラの跡を訪ね、命の躍動を表現した母なるビーナスや森に潜む動物をモチーフとする造形に優れた原始芸術に出会い、今につながる縄文人の世界に思いをはせることができる」とし、日本列島源流文化発見の旅に誘っている。

 県教育委員会文化財・生涯学習課によると、物語は市町村の学芸員の意見を聞きながら構成文化財を組み合わせた。2度目の申請となった今回は、文化庁のアドバイスを受け、黒曜石という特色を強く打ち出したストーリーを再構築した。縄文遺産ガイドブックやホームページの作成、首都圏での縄文文化発信イベントの開催、学習旅行の企画や誘致などを予定している。

 24日の会見で、県教委の原山隆一教育長は「この機会を利用して魅力を発信し、地域振興や観光の活性化に役立てていきたい」と語り、「今後は県や地元の関係機関が連携し、計画をもとに事業を推進するとともに、文化庁の助成金をどのように活用していくか検討していく」と述べた

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