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駅舎一面の切符見納め 帯広・幸福駅 27日に撤去 建て替え10周年

駅舎の天井や壁に所狭しと貼られた切符

 帯広市の観光名所「旧国鉄広尾線幸福駅」(幸福町東1線)の駅舎が2013年の建て替えから10周年の節目を迎え、駅舎に貼られた切符が27日早朝に剥がされることになった。駅舎内の壁いっぱいに切符が貼られた光景は今週末でいったん見納めとなる。

 幸福駅は1973年のテレビ放送で取り上げられたことで知名度が急上昇。愛国駅と絡めた「愛国から幸福ゆき」の切符が大ブームとなったが、87年に広尾線の廃線に伴い廃止。その後も「恋人の聖地」として親しまれ続け、旧駅舎の中には来訪者の願いが込められたピンク色の切符が所狭しと貼り付けられ、若者たちのフォトスポットにもなっている。

 老朽化に伴う建て替えから10周年の節目を迎え、管理する幸福観光再開発協議会は、駅舎内外に貼られた切符をすべて剥がすことを決めた。貼られた枚数は不明だが、風で飛ぶなどした以外は10年間、ずっと貼られたままの状態で、相当な枚数に上る。撤去した切符は後日、幸福神社でおはらいし、処分される見通しだ。

 撤去は27日午前7時から行い、撤去後に来訪した人から切符の貼り付けが可能になる。このため、所狭しと切符が貼られた景色は、長い年月をかけて切符が貼られるまではおあずけとなりそうだ。

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