カーテンコールで俳優たちに精いっぱいの拍手を送る児童ら＝7日午前、市民会館大ホール

　石垣市内と竹富町内の児童を対象とした劇団四季のミュージカル「ジョン万次郎の夢」の児童招待公演（市教育委員会主催）が7日、石垣市民会館大ホールで行われ、6年生を中心とした児童約1000人が迫力ある舞台を楽しんだ。

　土佐の小さな漁村に生まれた万次郎は、14歳で出た初めての漁で嵐に遭い遭難。無人島にいる所を米国の捕鯨船に救助され、米国で学問を学びながら過ごした。その後、鎖国中の日本に帰国した万次郎は激動の幕末、夢と勇気で閉ざされていた日本の扉を世界に開いた。

児童らを魅了した劇団四季の「ジョン万次郎の夢」児童招待公演＝7日午前、市民会館大ホール

　舞台は荒れ狂う海や米国の港、祖国日本と入れ替わり、日本の未来を切り開いた万次郎の半生を歌やダンスとともに描いた。

　舞台を見終わった竹富小学校6年の関絢菜さん（12）は最前列で観賞。「昨年はオンラインで『人間になりたがった猫』を見たが、本物を目の前で見ると迫力がぜんぜん違う。ジョン万次郎の話は本で読んだことがあるが、舞台はとても分かりやすかった。次もまた見たい」と笑顔。宮良小学校6年の伊良部奏太さん（同）は「万次郎が諦めずに日本を良くしようと頑張っている姿に感動した。優しくすることの大切さも分かった。友だちや家族に優しくしたい」と話した。