牛ふんの再利用など紹介 伊仙小児童が特別賞 資源エネルギー庁「かべ新聞コン」
制作したかべ新聞(コピー)を手に受賞を喜ぶ(左から)時小春さん、盛田実夢さん=7日、鹿児島県伊仙町の伊仙小学校
経済産業省資源エネルギー庁が実施した2023年度「わたしたちのくらしとエネルギーかべ新聞コンテスト」で、鹿児島県伊仙町の伊仙小学校(佐々木久志校長、児童157人)の5年生児童2人が制作した「次世代エネルギー新聞」が特別賞を受賞した。手掛けたのは盛田実夢さんと時小春さん。牛ふんの再利用など徳之島での取り組みを紹介しており、2人は「まだ受賞の実感がないほどうれしい」と受賞を喜んだ。
コンテストは、エネルギー問題への小学生の関心を高めることなどが目的で2015年にスタート。小学4~6年生が対象で、今年度は全国から307点の応募があった。特別賞は最優秀賞に次ぐ賞で、6作品が選ばれた。
伊仙小の5年生は総合的な学習の時間で環境学習に取り組んでおり、学習の総まとめとして制作したかべ新聞をコンテストに出品。
盛田さん、時さんは地球温暖化や再生可能エネルギーについて調べるとともに、島内の施設を取材し、牛ふんやサトウキビの搾りかすを堆肥として再利用している現状を紹介。伊仙町は牛が約7200頭と町の人口より多いが、発生した牛ふんは100%再利用していることなどを伝えた。
新聞制作では「集めた情報の重要な部分を抜き取って分かりやすくまとめる作業が難しかった」(時さん)、「島内の再利用の実態など、新聞を作って初めて知ることが多かった」(盛田さん)と振り返り、「海外では牛ふんを利用した発電もあることも分かった。徳之島も将来へ向けて再生可能エネルギーの活用を進めてほしい」と口をそろえた。
今回のコンテストでの入賞は県内では同小だけ。佐々木校長は「奄美群島の日本復帰70周年の節目にうれしいニュース。受賞は他の児童の励みにもなる」と教え子の快挙を喜び、「今後も徳之島の自然と歴史の学習に力を注ぎたい」と語った。
また、コンテストでは同小の政愛怜菜さん、久保楓さん制作の「かがやけ徳之島エネルギー」も入賞した。
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