採用内定者が和歌山で研修 間伐や道普請も
岩田勉町長(左奥)の話を聞く内定者=和歌山県すさみ町周参見で
総合旅行会社の東武トップツアーズ(本社・東京都)で4月から働く内定者19人が24~26日、和歌山県の紀南地方で研修した。民泊しながら間伐体験をしたり、観光施設を巡ったりした。
同社は2022年12月に県と包括連携協定を結んでおり、今回初めて採用内定者の研修を県内で実施することになった。参加した内定者は、北海道から九州までの大学4年生と専門学校2年生。
期間中、間伐(白浜町)、熊野古道の道普請(田辺市)、モデルロケット打ち上げ(串本町)などを体験。県世界遺産センター(田辺市)、南紀熊野ジオパークセンター(串本町)、アドベンチャーワールド(白浜町)などを巡った。
すさみ町では、周参見にある観光案内所「フロント110」で岩田勉町長らの話を聞いた。
岩田町長は、人口減少が進む生まれ育った故郷を未来に残していくため、町の文化、歴史、景色などに価値を付け、商品化していると説明。自らも商品となり、町内の漁師町を案内していると述べた。会社の売り上げに貢献することは大事だが、今の時代は「地域に貢献することが会社のためにもなる」と強調。「仕事に疲れたら、いつでも町長室に寄ってほしい」とエールを送った。
県商工観光労働部の小路哲生観光局長は、県では教育旅行やワーケーションに力を入れていると述べ「和歌山県には自然を生かしたコンテンツがたくさんあるので、配属先で(旅行先として)提案してくれるとありがたい」と呼びかけた。
長崎国際大学(長崎県佐世保市)4年の佐々野樹弥さん(22)は「故郷をなくさないために頑張っている町長の姿がすてきだと思った。人に会いに行くことも観光にとっては大切な要素だと思った」と話した。
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