「近助」を心掛けて 白老で「お茶の間防災」講座
白老町の民間防災グループ「しらおい防災マスター会」(吉村智会長)は2日、地域の依頼に応じて開く「お茶の間防災」講座を町大町の後藤家具店(後藤順一社長)で開いた。同店の店員や町民7人が参加し、災害発生時の迅速な避難に必要なことを学んだ。
民部事務局長(左)の講話に耳を傾ける後藤家具店の店員や町民
元日に能登半島地震が起きたほか、2018年の胆振東部地震から5年、北海道南西沖地震から30年が経過したことから、防災知識や避難経路を再確認しようと同店が同マスター会に依頼。民部吉治事務局長(80)が講師を務めた。
民部事務局長は、予測できる災害に噴火や台風、予測できない災害に津波や山崩れ、地震を挙げた。道が21年7月に公表した日本海溝三陸・日高沖地震の想定では、白老町の最大津波到達予想時間が地震発生から39分のため、JR室蘭線の北と南の地区ごとに取り決めをつくって共有し、迅速に避難誘導する重要性を訴えた。日常的な防災の心掛けの第一歩として近隣の住民同士で助け合う「近助(きんじょ)」の考え方も伝えた。
参加者からは避難について、車での避難は道路渋滞と混乱を招きかねず、徒歩での避難が望ましい半面、人口の5割近くが高齢者の白老町で冬季に地震が発生した場合「車を使わない避難は極めて困難」といった意見が出た。防災、避難での地域課題や調整すべき事項は多く、後藤社長(70)は「防災について語り合い、理解を深める時間をつくっていきたい」と話した。
民部事務局長は「防災に関心のある人の所へできるだけ出向き、防災や関連課題について一緒に考えていければ」と意気込んでいる。
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