サイエンスカンファレンス2023 吉村さん最高賞 WebVR用い市中心商店街の活性化研究 全国上位10人に研究発表大賞
科学技術をけん引する人材の育成を目的にした科学技術振興機構(JST)の支援制度「ジュニアドクター育成塾」に取り組む全国の受講生たちが自らの研究を競う「サイエンスカンファレンス2023」で、東北公益文科大学(酒田市、神田直弥学長)による教育プログラム「ジュニアドクター鳥海塾」の塾生、吉村奈夏(なな)さん(15)=酒田一中3年=が上位10人に与えられる最高賞「研究発表大賞」を受けた。吉村さんは「全国で10人のうちに入ることができてうれしい。誰もが利用できるよう、より洗練していきたい」と話している。
JSTの「ジュニアドクター育成塾」は、これからの科学技術をけん引する人材の育成に向けて能力の高い小・中学生を発掘し、その能力をさらに伸ばすために設けた支援制度。公益大が応募した「鳥海山の頂から世界をめざせ!地域の未来を情報技術で切り拓(ひら)くジュニアドクター育成塾」が2021年に選定され、同年8月に開講した鳥海塾は「人・自然・社会・歴史的財産の価値を見出し、新しい情報技術との橋渡しのできる人材」が育成像。まずは情報技術やパソコンを使いこなすため、広瀬雄二公益大教授(情報処理)の指導でプログラミングの基礎知識を身に付ける。その後、神田学長はじめ公益大メディア情報コースの教員らによる講義で情報技術や心理学、観光、宇宙など幅広い分野への関心を高めている。1期あたりの受講生は最大40人。このうち優れた研究を繰り広げている10人は2年目以降も活動を継続し、専門演習(ゼミ)形式の講義などでより高みを目指す。
吉村さんは21年に入塾した1期生で翌年春、第2段階に「進級」。「多くの場所に貢献できる地域活性化WebVRの構築」をテーマに掲げ、広瀬教授、ゼミ生のお兄さん、お姉さんの指導を受けながらブラウザ上でVR(仮想現実)体験ができる技術「WebVR」を用い、市中心商店街の活性化・魅力向上に取り組んでいる。
今年のサイエンスカンファレンスは11月4、5の両日、東京国際交流館プラザ平成で行われ、吉村さんを含め全国から集まった受講生29組がそれぞれ、自らの研究を10分間でポスターセッション。広瀬教授によると、吉村さんの研究に関して審査員からは「ビジョンがしっかりしており、発展性がある」と高評価を受けたという。
今月に入って中・高校生を対象にした情報処理学会でも研究発表した吉村さんは27日、神田学長、広瀬教授、阿部周酒田一中校長らと共に市役所を訪問し矢口明子市長に結果を報告した。
矢口市長は「酒田には鳥海塾のほか、酒田光陵高校情報科、公益大メディア情報コースがあり、情報に関する人材が多くいるということをPRしている。力が発揮できるような企業の誘致を図りたい」と。吉村さんは「中心市街地が完成したら、別の地域でも構築するなど、多くの場所の活性化に貢献したい。将来は情報系の仕事に就けたら」と話した。

市役所を表敬訪問した研究発表大賞を受けた吉村さん(中央)。神田学長(右)は「出る杭をさらに引き出したい」と=27日
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