遊ぶ楽しさ伝え33年 コーヨーホビー 帯広・長崎屋店が年内閉店へ
ゲームや模型などを販売する光陽堂(帯広、名畑純明代表)は、同社唯一の販売店「コーヨーホビー 長崎屋店」を31日で閉店する。ファミコンなどのゲーム機やモデルガンなど現代では取扱店の少ない希少な物も多く、33年にわたり愛好家らに親しまれてきた。名畑代表(74)は「閉店を惜しむ声もあるが、年齢も年齢なのでいったん休業することにした。長年のお付き合いに感謝している」と話している。

サーキット場で開催していたラジコンレースの写真を手にする名畑代表。店内にはプラモデルなどの商品が所狭しと並ぶ
同社は1951年、名畑代表の父政治さんが「マルヒロセンター」(現北のうまいもん通り)で電器店として創業。78年に市西21南3に約1000平方メートルのサーキット場を造り、月1回ラジコンレースを開催していた。79年にニチイ店(現イオン)、82年に藤丸店、90年に長崎屋店をそれぞれオープン。市内で最大3店舗展開していた90~2000年代を振り返り、「帯広全体がにぎわい、活気にあふれていた」と話す。
長崎屋店は現施設オープン時から入居しており、1000点以上の商品が並ぶ。時代ごとの最新ゲーム機の他、カードや模型、トイガンといった、家電量販店や玩具店での取り扱いが少ないマニアックな商品も販売。プラモデルはカスタム用の細かいパーツや絵の具などもそろえ、遠方から目当ての商品を求めて来店する客も多かったという。
市内に複数店あったホビーショップもネット販売の浸透など時代とともに閉店していったが、子どもも通いやすい立地の良さと対面ならではの丁寧な接客が親しまれ、これまで営業を続けてきた。中には幼少期から通うなじみ客も。「『いらっしゃいませ』じゃなく『こんにちは』。通ってくれる人と、趣味を通していろんな話をしてきた。顔を見れば何を買いに来たのか何となく分かった」
「残念」と惜しむ声も多数寄せられるが、来年3月の施設閉館を受け閉店を決めた。名畑代表は「今は大人になって働いている人が、幼い頃に趣味や娯楽の入り口としてうちに通ってくれたことがうれしい」とし、「新しい人がこの業界で起業し、担ってくれることを期待している」と話した。
31日まで閉店セールを実施中。商品を20~50%割り引きで販売している。
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