中島潔さん50周年作品展始まる 酒田市美術館 代表作「童画」や新作「酒田舞娘」
郷愁を誘う子どもたちを描いた「童画」で知られる画家・中島潔さん(80)の画業50周年を記念した企画展「一瞬間の煌(きらめき)」が酒田市美術館で開かれ、代表的な「童画」や、特別に描き下ろした新作「酒田舞娘(まいこ)」などの作品が来館者の目を楽しませている。

「童画」で知られる中島潔さんの企画展
画業50周年を記念した巡回展の3会場目で、同館での中島さんの個展は20年ぶり。中島さんは1943年生まれ。翌年に両親の故郷である佐賀県に渡り、高校卒業までを過ごした。上京後、独学で絵の勉強を続け、82年にNHK「みんなのうた」でイメージ画を担当したことをきっかけに全国的に反響を呼び、現在も精力的な作品制作活動を行っている。今回は代表作である「花童」「少女の雪」などの「童画」のほか、近年新たなテーマとして取り組んでいる、伝統文化や芸能の世界で力強く生きる女性たちを描いた「鷹匠」「ねぶた師」といった「女性画」など約90点を紹介している。
18日に行われた関連イベントでは、展示ホールで酒田舞娘が「庄内おばこ」や「酒田甚句」などを披露し花を添えた。酒田舞娘の舞踊を初めて生で鑑賞したという中島さんは「見れるのをとても楽しみにしていた。舞の中に酒田の文化や人々の生活、歴史が垣間見えた」とあいさつ。「『酒田舞娘』は描くのに2カ月と少しかかり、日本髪を描くのが初めてで不安だったが、思い切って描き出した。酒田舞娘さんをはじめ酒田は女性の魅力を強く感じる。令和の時代を前向きに生きる女性の強さや美しさをゆっくり見てもらえたら」と話した。その後、会場で中島さんのサイン会が行われた。展示は来年1月21日(日)まで。

開催イベントに花を添えた酒田舞娘。中島さんは前列左から3人目
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