中央アルプス千畳敷周辺で見られた霧氷=6日
長野県の中央アルプス千畳敷カール周辺で6日、空気中の水分が樹木などに当たって結晶化した霧氷が見られた。晩秋から初冬への季節の移ろいを感じさせる幻想的な風景に、大勢の観光客が酔いしれた。千畳敷の紅葉は既に終わり、現在はロープウエー区間を「紅葉前線」が下降している。
ホテル千畳敷によると、気温は6日朝にかけて今季初の氷点下に。この時期には珍しいという霧氷ができた。辺りの山肌がうっすらと白く染まり、ナナカマドの赤い実や枯れた草木の茶色、ハイマツの緑などと”共演”し、美しい景色をつくり出していた。
千畳敷の紅葉は、今月に入ってわずかに見ることができたが、9月まで続いた暑さや水不足の影響で「色づきが悪かった」。急激な冷え込みもあって既に終了。一方、ロープウエー区間は例年並みといい、乗客が「わーきれい」「感動」と声を上げ、錦秋の山腹を楽しんでいる。
同ホテルの大槻俊樹支配人(48)は、残暑や急な冷え込みについて「秋がほとんどなかった。夏から初冬に駆け抜けた印象」と語り、紅葉はバス区間を含めると今月下旬までは楽しめるとし「山は冷えるので温かい支度でお越しください」と呼び掛けている。
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