「食欲の秋」が到来-。秋はさまざまな食材が旬を迎え、色鮮やかな紫色のサツマイモの新芋はホクホク食感が楽しめる。毎日食べるというほど“サツマイモ愛”にあふれ、昨年7月、帯広市西21南3に「さつまいも菓子専門店 十芋(といも)」をオープンした奧野八重店長(40)に魅力を聞いた。

(手前から)スイートポテト(440円)、芋密プリン(400円)、十芋けんぴ(420円)
芋けんぴ、スイートポテト、チーズケーキなどサツマイモを使った菓子がずらりと並ぶ店内のショーケースを背に、奧野店長は「サツマイモは無添加のスイーツです」と笑顔を見せる。
新芋、しっとり甘く
小さい頃から常に家にあった芋けんぴを食べていたという。サツマイモ好きの仲間5人で「お菓子を作ってみよう」という話になり、オープンを決めた。
新芋は甘さが控えめで、熟成させるとしっとり、甘くなるため、「実は一番おいしいのは冬」と奥野店長。家で簡単に作れるおすすめレシピは焼きいもで、何にも包まず、魚焼きグリルやオーブンで1時間~1時間半かけて、低温でじっくり焼くのがポイントだ。
豚汁や炊き込みご飯など料理との相性も抜群で、「紫色の皮に美容効果のある栄養素が豊富に含まれるので皮ごと食べて」と話す。
同店では現在10商品を製造し、使用するのは「紅はるか」「紅あずま」「鳴門金時」の3品種。紅はるかは、しっとり、ねっとり、密たっぷりなのが特長で、同店では「芋密プリン」などに使用し、甘くてなめらかな仕上がりに。ホクホク食感が特長の紅あずまと混ぜ合わせてスイートポテトに加工。鳴門金時は「十芋けんぴ」にし、揚げてサクッとした食感が楽しめる。

「自分の好きなサツマイモをいろいろな人と共有できたらうれしい」と話す奧野店長
十勝産素材が仕事
主に茨城県産を使用し、そのおいしさを引き立たせるのが十勝産のてんさい糖や牛乳、バターなどの素材だ。オープンから約1年半がたち、SNSなどで知って、道内各地や本州から買いに来る人や外国人客もいる。奥野店長は「『サツマイモって、こんないろいろ作れるんだ』とびっくりする反応がうれしい。今後も新商品を考案したい」と話す。
営業は午前11時~午後6時。水曜定休。電話は0155・67・6417。
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