西駒山荘へ運ぶまきを背負ってスタートする出場者たち
中央アルプス将棊頭山(標高2730メートル)頂上直下の山小屋「西駒山荘」へ、まきを背負って駆け上がるレース「西駒んボッカ」(西駒こまくさ会主催)が3日、長野県伊那市横山の鳩吹公園を出発点に開かれた。県内外から160人が出場。遭難事故防止や環境保全への思いを込めて、西駒山荘のまきストーブの燃料を人力で運ぶ過酷なレースに挑んだ。
コースは同公園を出発し、桂小場登山口から西駒山荘へ向かう計11.6キロで、標高差は1750メートル。背負うまきの重さで部門が分かれ、重さ3キロに102人、同15キロに58人が挑戦。ランナーは息を切らして難所を乗り越え、ゴールを目指した。ヘリに頼らず人力で運ぶことで環境保全の大切さを発信する狙いもあり、ヘリ輸送2回分の重量に当たる計1トン以上を運び込んだ。
男子3キロの部は、初出場した新潟県の消防職員、貝瀬淳さん(36)が、1時間56分21秒で優勝。「苦しかった。でも稜線まで上がると、視界が一気に開けて最高の景色を味わえた」と喜び、「運んだまきが、登山者のためになると思うとうれしい」と話した。
西駒山荘の建て替えを記念し、2013年に始まったレースで、当初は、国登録有形文化財の石室に敷くレンガを運んでいた。この石室は、1913年に起こった中箕輪尋常高等小学校の集団遭難事故を受けて建てられた。遭難事故から110年。レースに出場した宮城県の今井兼人さん(53)は山荘近くにある遭難記念碑に向かって手を合わせ、「登山者の助けになる素晴らしい取り組みが、全国に広がれば」と願った。
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