たき火は禁止! 熊野古道の円座石
円座石近くの押印所に注意書きを掲示する新宮市教育委員会の職員(23日、和歌山県新宮市熊野川町で)
和歌山県新宮市教育委員会は23日、同市熊野川町西、世界遺産に登録されている熊野古道中辺路の「大雲取越」沿いにある名所「円座石(わろうだいし)」そばでたき火跡が見つかったことを受け、山中でたき火をしないことなどを日本語と英語で呼びかける注意書きを現場近くに掲示した。
たき火跡は今月4日の午前中、熊野古道を歩いていた地域住民が円座石の石垣から2メートルほど離れた場所で見つけた。発見当時はまだ臭いが残っており、たき火跡の上にはこけむした石が載せられていたという。
報告を受けた市教委は現場を確認し、対応を検討。大雲取登り口にある小口押印所と円座石前にある解説板に注意書きを張ることにした。
熊野古道を歩く人に向けた注意書きは、日本語で大きく「火の用心」、英語ではより強く「Fire(火) Ban(禁止)」と表現。「山中での焚火(たきび)はお止(や)めください。また、タバコのポイ捨てなどのちょっとした不注意から火災が発生します。火気の取り扱いには十分注意ください」などと呼びかけている。
市教委文化振興課の小林高太・文化財係長(40)は「石を円形に組んで、その中でじか火でたき火をしたのではないか。文化財を破壊し、山火事につながる恐れもあるのでたき火はやめていただきたい。今後他の自治体とも情報を共有し、良い啓発方法などを話し合っていきたい」と話している。
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