映画ファンも来場し質問も受けながら和やかに進められた兼松監督のセミナー
日本を代表する映画監督小津安二郎の別荘を移築した小津安二郎記念館「無藝荘」(長野県茅野市蓼科)で2日、夏のスペシャルセミナーが開幕した。蓼科観光協会などが主催し毎年この時期開催している。同日午前は小津監督生誕120年を記念し小津映画に携わった元日本映画撮影監督協会理事長の兼松煕太郎さん(86)が監督とのエピソードや映画業界の裏話などをユーモアを交えて披露した。
兼松さんは1957年に松竹入社し小津監督の「彼岸花」「お早よう」「秋日和」で撮影助手を務めた。最初の作品ではカメラに近づくこともできなかったが、小津監督のおいの永井秀行さんとボーイスカウトで親しかったことから、かわいがられた。「秋日和」で小津監督より先に俳優の司葉子さんと言葉を交わしたエピソードや、日本の大手映画会社5社で交わされた五社協定についても語った。
小津組が大船撮影所で撮るのは2年に1本。松竹の勤務時間は午前9時~午後5時で残業は無く、日曜は休み。月給は安く生活が大変だったという。小津監督は給料が出るよう「秋日和」のワンシーンのロケのために大道具や小道具のスタッフも連れだって1泊で出掛けたことを話し、「スタッフ思いの優しい監督だった」と振り返った。
同日午後は日本伝統俳句協会理事瀬在光本さんが講演した。
セミナーは全5講座。3日は午前10時から新雲呼荘案内人の山内美智子さん、午後1時から明治大学法学部教授スザンネ・シェアマンさん、9日は午後1時から堀内病院の小堀鴎一郎医師を講師に開催する。入場料200円。問い合わせは無藝荘の藤森さん(電話090・2235・6347)へ。
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