能代市の八幡神社で「夏越の大祓」 茅の輪くぐり身清める

静かに茅の輪をくぐる参列者たち(能代市柳町の八幡神社で)
能代市柳町の八幡神社(渟城英夫宮司)で29日、罪やけがれをはらい、無病息災を祈る「夏越(なごし)の大祓(おおはらえ)」が営まれ、氏子らはカヤや稲わらで編まれた「茅(ち)の輪」をくぐって身を清めた。
心身の罪やけがれ、過ちをはらい清める神事「大祓」は、古くから宮中で行われていた年中行事の一つで、中世以降に全国各地の神社に広まったとされる。今日では12月31日に行われる「年越の祓」が広く知られているが、6月末には上半期の間に身に積もった罪やけがれなどをはらい、下半期の無病息災を祈る「夏越の大祓」を行う。
県内では太平山三吉神社(秋田市)や伊豆山神社(大仙市)など執り行う神社は少ないとされ、八幡神社には半世紀以上の歴史があるという。
この日は氏子総代ら約20人が参列した。おはらいを受けた後、白い紙でできた人形(ひとがた)に3回息を吹きかけてから体をこすり、半年間に付いたけがれなどを落とした。
続いて参列者は社殿前に設置された直径約2・3㍍の「茅の輪」の前に整列。神職が「水無月の夏越の祓する人は千歳の命のぶといふなり」と和歌を唱えた後、1人ずつ「茅の輪」をくぐった。
神事では渟城宮司らによる祝詞や大祓詞を奏上。その後参列者が神前に玉串をささげてかしわ手を打ち、自身や家族らの残り半年間の無病息災を静かに祈願した。
氏子総代の渡部清春さん(74)=同市落合=は「この半年のけがれをしっかりはらい落とすことができた。下期も病気や災いに気を付けながら過ごしたい」と話していた。
きょう30日は、午前10時から茅の輪や人形などをお焚(た)き上げする「焼納式」を行う。
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