豊かな自分らしい暮らし提供 酒田・山居倉庫エリア TOCHiTO トチト 移住者向け住宅お披露目 入居ほぼ完了 交流拠点期待高まる
酒田市千石町一丁目の旧消防本署跡地を活用した移住者向け住宅・地域交流拠点形成事業「TOCHiTO(トチト)プロジェクト」で、住宅への入居がほぼ完了したことを受けて17日、現地で式典が行われた。国指定史跡・山居倉庫、新井田川を挟み対岸にある「酒田商業高校跡地」とともに、市は「山居倉庫周辺エリア」と位置付けており、これらの交流拠点としてトチトへの期待は高まる。

新たな生活の拠点となる居住棟。写真左後方は山居倉庫
安心して生き生きと暮らせる街づくりを進めるとともに、地域に溶け込んだ移住者から街づくりに参加してもらうことで生きがいを感じてもらうことを目的にした市の「生涯活躍のまち構想」に基づき、移住希望者への情報発信などを行う業務委託契約を結ぶ生活クラブ事業連合生活協同組合連合会(東京都、村上彰一会長理事)、東北公益文科大学(酒田市、神田直弥学長)と連携して拠点整備の検討を開始した。
2019年3月には「生涯活躍のまち基本計画」を策定。計画では(1)安心、快適な移住の実現(2)地域にスムーズに溶け込む多様な学び、体験、交流(3)それぞれの自己実現を伴う豊かな自分らしい定住―の3つの段階を設け、「自分らしい暮らし」を創造するプログラムを提供する。計画を推進するための用地として市は本署跡地とした上で、事業を行う民間事業者を公募。仮設機材工業(同市こがね町一丁目、西村修社長)、NPO法人・パートナーシップオフィス(同市大町、理事長・西村社長)、合同会社とびしま(同市飛島、本間当代表社員)の事業グループ(代表事業者・西村社長)が選ばれた。
市と事業グループは21年 12月、「移住者向け住宅・地域交流拠点形成事業」の基本協定を締結。22年春に1K―2LDKの賃貸住宅18室で構成する軽量鉄骨造3階建て居住棟、木造2階建て交流棟の建設に着手し今春までに竣工(しゅんこう)。大型連休前後から主に首都圏在住者が移住し早速、新たな生活をスタートさせている。
式典は交流棟1階で行われ、関係者約100人が出席。事業者を代表して西村社長が「ようやくお披露目することができ、これまでの皆さんの支援に感謝。事業自体はこれからがスタート。心から『移住して良かった』と思ってもらえるよう、一緒になって楽しい企画・活動・事業を展開していきたい」とあいさつ。丸山至酒田市長、時田博機遊佐町長、村上会長理事らが祝辞を述べた。入居者、交流棟2階貸しオフィスに入る事業者の代表がそれぞれ自己紹介した。
終了後は希望者を対象に居住棟・交流棟の内覧会も行われた。事業グループは今後、運営団体となって施設の維持・管理・メンテナンスを行うとともに、地域交流棟に常駐し、移住者の日々の相談に対応、地域社会・地域活動への参画を積極的にサポートしていく。

1Kタイプの住宅。晴れた日には室内から鳥海山を望むことができる
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