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宇部日報社

林間さんが半年かけ舞台背景の老松〝復活〟【山陽小野田】

 

「老松」を修復した林間さん(左)と畑野宮司(糸根神社で)

 画家の林間浩二さん(61)=宇部市西岐波村松=が、山陽小野田市下市の糸根神社(畑野紀子宮司)にある埴生芝居用の舞台の背景に使う老松の絵をボランティアで修復した。半年かけて鮮やかによみがえった老松が、7月29日に同神社で行われる埴生祇園祭の埴生芝居に彩りを添える。

 埴生芝居は江戸時代中期が起源とされる。1750(寛延3)年に同地区を大火が襲い多くの家が延焼。難を恐れた村民が総鎮守の埴生祇園社に芝居を奉納したのが始まりという。

 1957年から65年まで県指定文化財に登録されていた。その後、後継者不足などで廃れたが、15年前に復活し祇園祭で披露されている。

 舞台の背景となる老松は、埴生中で美術教師をしていた林間さんが依頼を受けて2009年に制作した。日本画で描かれた老松が芝居を一層引き立てていたが、徐々に色あせ、顔料に混ぜるにかわをゴキブリが餌として食べたりして傷んでいた。

 そこで改めて半年かけて少しずつ色を塗り替えながら全体を修復してきた。4日にすべての作業を終え、縦1・8㍍、横4・5㍍のスギ板に鮮やかな老松をよみがえらせた。

 林間さんは「老松というぐらいだから、通常は年季の入った松が描かれるが、復活した埴生芝居にちなんで薄い緑を使うなどして若々しい松に仕上げた」と話した。

 祇園祭に奉納される埴生芝居の演目は歌舞伎十八番の「勧進帳」。能の「安宅(あたか)」を基にした出し物で、弁慶が関守役と堂々とした物言いで掛け合う山伏問答が最大の見せ場となる。

 畑野宮司は「立派な老松に仕上げてもらい、7月の埴生芝居が盛り上がる」と喜んだ。

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