新川川の水をくみ上げる八重山高校の生徒ら＝4日午前、長間橋

　5日の世界環境デーを前に第20回身近な水環境の全国一斉調査（全国水環境マップ実行委員会主催）が4日、全国各地の河川などで行われた。石垣島でも市民11人が参加し、島内16地点で水質を調べた。人間の社会活動による排水が河川などの水質汚染を招いている現状を知った。

　全国一斉調査は、河川をはじめとする身近な水環境の調査が市民団体を中心に行われている中、2004年から全国統一の手法で世界環境デーに近い日曜日に合わせて実施されている。石垣の参加はことしで17年目。

　参加者は島を西・中央・東・轟川の4区域に分け計16地点の河川域を調査した。水温や化学的酸素消費量（ＣＯＤ）、リン、窒素などを測定。濁り、臭い、水流、水中の生き物の有無、水辺の自然度など15項目の状況もチェックした。

　このうち八重山高校の生徒4人は生活排水が流れる新川川、大嵩の下田原橋上流、荒川などを回った。長間橋で新川川を調査した生徒は水の悪臭に顔をしかめた。ＣＯＤの数値も高く、水質の悪さを示した。

　調査後、黄妍寧さん（2年）は「見た目はきれいだと思ったが、ＣＯＤの数値も高く実際は汚かった。人間の生活によって環境が変化している」、山崎航輝さん（同）は「臭くて濁りもあった」とそれぞれ驚いた様子で話した。