日本海中部地震から40年 教訓胸に能代山本各地で訓練

住民や看護学生、能代市職員が大勢参加した避難訓練(同市畠町で)
昭和58年の日本海中部地震から40年の節目で、「県民防災の日」の26日、能代市と三種町で防災訓練が行われた。能代市中心部では津波を想定した高台への避難訓練、倒壊した建物や車両からの救出訓練、避難所の開設訓練などが行われ、住民や関係機関が有事の際の対応を確認。能代山本で甚大な被害を出した40年前の「あの日」を胸に刻み災害へ備えようと、防災意識を高め合った。
日本海中部地震は、昭和58年5月26日午前11時59分、能代沖北西約100㌔を震源に発生。マグニチュードは7・7で、能代山本では沿岸部を襲った津波などで57人が犠牲となったほか、液状化現象や地割れといった地盤災害で住宅などの全半壊は2666棟に上った。水道やガスなどのライフラインも遮断され、市民生活に大打撃を与えた。
市総合防災訓練は、新型コロナウイルスの影響で2~4年度は規模を縮小するなどし、今回は4年ぶりに従来並みの内容で実施。市中心部の10自治会でつくる「能代第一自主防災協議会」の住民や、秋田しらかみ看護学院の学生、市、能代山本広域市町村圏組合消防本部など、約600人が参加した。
想定は、午前9時30分に日本海を震源とするマグニチュード8・7の大地震が発生し、能代地域で震度6強を観測、家屋の倒壊、交通事故、火災が発生、地震から3分後には大津波警報が発表された──という内容。
第1部は避難訓練で、市役所本庁舎と二ツ井町庁舎、能代ふれあいプラザ・サンピノをそれぞれ出発地点に実施。サンピノからは住民や看護学生が列を成して歩いたほか、高齢者をリアカーや車椅子に乗せて慎重に運んだ。混乱せずに進み、午前9時45分ごろには高台の畠町に到着した。
到着後は避難所開設訓練をサンピノで実施。住民と看護学生が力を合わせ、段ボールのベッドやテントを組み立てたり、非常食を調理・試食したりし、避難所開設の手順を確認した。
第2部は第四庁舎跡地で能代消防署特別救助隊の訓練を実施した。高齢者施設の一部が倒壊し、利用者1人ががれきの中に取り残されたほか、敷地内に駐車中の車にコンクリートが落下し、車内から脱出できなくなったと想定。緊迫した雰囲気の中、隊員はがれきのコンクリートを切断したり、車のドアを救助器具でこじ開けたりして救出した。
このほか、市役所本庁舎では災害対策本部運用訓練として同本部を設置。被害情報の収集と災害対応の指示、県総合防災課への情報伝達などを行った。
最後にサンピノで閉会式を行い、斉藤市長は「最近、災害は忘れないうちにやってきて、被害は甚大になっている。行政として安全・安心に全力を尽くす。皆さんも自助、共助の精神で災害に対応できる体制をつくってほしい」と述べた。
同看護学院2年の畠山朔結さん(19)は「津波が来たとき、今回の訓練を思い出して行動すれば命を守れると思う。避難所で手が足りないときは同じようにサポートしたい」と話した。
能代第一自主防災協議会の庄司政史代表(74)は「有事の時はどうしても場当たり的になるだろうが、訓練している人がいれば何をすればいいかが分かる。災害への備えを見直すためにも、やはり訓練は継続してやるべきだと感じた」と語った。
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