霧ケ峰で山火事 ガボッチョ山山頂付近で出火

白煙を上げる霧ケ峰・ガボッチョ山の斜面。火は南西の風にあおられて富士見台や伊那丸富士見台、車山方面に燃え広がった。懸命の消火活動が続くが、午後10時30分現在も鎮火に至っていない=4日午後4時15分、富士見台駐車場
4日午後1時45分ごろ、茅野、諏訪両市にまたがる霧ケ峰高原のガボッチョ山(標高1681メートル)山頂付近で下草が燃える火災が発生した。諏訪広域消防本部によると霧ケ峰グライダー場の利用者から「山頂付近に煙が見える」との通報があり、同広域消防と茅野、諏訪両市の消防団、群馬県の防災ヘリコプターが消火活動にあたったが、南西からの風にあおられて火の勢いが収まらず、少なくとも9ヘクタールを焼いた。午後10時30分現在も延焼し、消火活動が続いている。茅野市は災害対策本部を設置し、現場近くの車山高原別荘地と緑の村別荘地に避難指示を発令。北山小学校と北部中学校に避難した。現場付近の県道は全面通行止め。いまのところけが人や建物被害は確認されていない。
土地の関係者によると、同夜までに燃えた場所は茅野市の北大塩財産区や諏訪市の上桑原牧野農業協同組合が所有する土地などとみられる。周辺は観光客でにぎわっていたが火災による大きな混乱はなく、消火作業を心配そうに見守る人たちもいた。
避難指示の対象は車山高原別荘地97世帯の172人、緑の村別荘地47世帯の67人とエリア内のペンションやホテルなどの宿泊客で、大型連休のさなかとあって避難した人の中には観光の宿泊客も多かった。
県危機管理部は諏訪広域消防の要請で群馬県と陸上自衛隊に協力を求め、同県の防災ヘリが消火作業をし、日没とともに活動をいったん終了。県は「今後の地上の消火作業隊の動きに即応する」と状況をみている。
霧ケ峰での大規模火災は2013年4月以来。この火災も大型連休中に発生し、草原約154ヘクタールを焼いた。諏訪市地籍で草原再生のために行った火入れ(野焼き)の飛び火が原因だった。現在、霧ケ峰でこの作業は行われていない。
一帯はニッコウキスゲ、ノアザミ、マツムシソウなどが主な植生で、これからの季節、多くの愛好者を集める。その保全に携わる地域の人の話だとこの時期はニッコウキスゲの芽が出始めるころにあたるという。
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