致道博物館「酒井家庄内入部401年特別展」 「徳川家康と酒井忠次」始まる 「天下取り」への道 貴重な資料でたどる
鶴岡市の致道博物館で29日、酒井家庄内入部401年特別展「徳川家康と酒井忠次」が始まった。NHK大河ドラマ「どうする家康」の放映で家康の生きざまが改めて注目される中、徳川家第一の重臣として家康を支え、後に「徳川四天王」に数えられた旧庄内藩主酒井家初代・忠次(ただつぐ)と主君・家康がどのように戦国の乱世を乗り越え「天下取り」へと進んだのか、貴重な歴史資料でたどっている。
特別展は「松平家と酒井家」「武田家との戦い」「家康と忠次と」など時代を追った6つのテーマで構成。家康関連の資料の多くは愛知県岡崎市や安城市の博物館や寺院などの協力で公開が実現した。松平家・徳川家の菩提寺・大樹寺(岡崎市)所蔵の「松平一族連判状」「今川義元禁制」など愛知県指定文化財の古文書もある。家康の初陣の姿を表した若武者姿の木像(岡崎市・法蔵寺蔵、江戸時代)も展示された。
家康と忠次との関連では、吉田城を攻め落とした後、東三河の支配を忠次に託すことを示した書状「徳川家康判物」、小牧・長久手の戦いで功績を上げた忠次に家康が贈った「太刀銘信房作」(国宝、致道博物館蔵)などがある。忠次が織田信長から拝領した「太刀銘真光」(同)も展示されている。織田・徳川連合軍と武田軍による長篠の戦いの合戦絵図、合戦での活躍で忠次が信長から拝領した革の陣羽織もある。また、鶴岡市内の旧家から発見された信長の次男・信雄(のぶかつ)が家康に宛てた書状が初公開されている。特別展は6月12日(月)まで。
特別展の図録は5月3日から販売される。平野明夫國學院大兼任講師による特別展の記念講演会が30日午後2時から、鶴岡市本町一丁目の荘銀本店ホールで開かれる。入場無料。

戦国の乱世を乗り越えた家康と忠次をテーマに開催されている致道博物館の特別展
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