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釧路新聞社

世界遺産登録へ大きな一歩 若菜氏グループ研究、論文掲載【釧路】

今回掲載された論文について語る若菜室長

 釧路国際ウェットランドセンター阿寒湖沼群・マリモ研究室の若菜勇室長らを中心とする研究グループによる論文が、国際的な陸水・海洋生物学の専門誌「Hydrobiologia(ハイドロバイオロジア)」の電子版に掲載された。論文には世界自然遺産登録を目指す阿寒カルデラ湖沼群に関する新たな知見が盛り込まれており、若菜室長は「時間はかかったが、世界自然遺産登録に向けた第一歩を踏み出した。市民や地域に登録への機運を醸成していきたい」と意欲を示している。

 同研究グループは、マリモをシンボルとした阿寒湖および周辺地域の世界自然遺産登録に必要な評価基準を満たすため、阿寒カルデラ湖沼群における「生態遷移」(一定の場所に存在する生物集団が、時間の経過によって次々と別々の集団に変わり比較的安定して変化すること)を可視化するため、雄阿寒岳の噴火によって阿寒湖が分断されて生成された阿寒カルデラ内の10湖沼(ペンケトー、パンケトー、太郎・次郎湖、じゅんさい沼など)で地形や水質、水草の植生の調査、研究を行ってきた。

 調査の結果、湖沼の形成時期や初期環境が類似していると考えられるにもかかわらず、各湖沼における水質の栄養状態が多様な状態にあることが判明。さらに栄養状態の指標となるリン濃度が、湖沼の大きさと雨水が湖沼に流れ込んでくる流域すべての面積の比と相関があることを示した初めての事例となった。また水草は7湖沼で21種類確認され、湖沼の栄養状態によってどの水草が分布するかも類型化させた。

 今回の研究成果で示された特徴は、世界遺産の評価基準のうち、「陸上、淡水域、沿岸、海洋の生態系や動植物群の進化発展における生態学的、生物学的課程を表す顕著な見本」に該当する可能性が高いという。

 若菜室長は「本来、変化に長い時間を要するため継続的な観察が不可能といわれてきた湖沼の生態遷移が、阿寒カルデラという環境によってその多様性を裏づけたという教科書通りの事例。今後、世界中から阿寒に研究者が訪れてもおかしくない」と語る。

 今後の世界遺産登録に向けた取り組みについては「今回は水質と水草のデータなので、国内候補地を目指すためにもさらに知見を増やす必要がある。まずは今回の成果を理解していただくための取り組みに着手したい」と話した。

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