登野城保育所でカジマヤーのお祝いをした平田スミさん(左)＝25日、同所

　25日に数え97歳のカジマヤーを迎えた平田スミさん＝登野城＝が同日午前、ひ孫の平田優杏(ゆあ)ちゃん(4)が通う登野城保育所と、杏梨(あんり)ちゃん(5)が通うやえやま幼稚園を訪ね、園児らがスミさんのカジマヤーを祝った。 　登野城保育所では、優杏ちゃんがスミさんへにお祝いの首飾りを贈り、園児らが「恋はプチプチ海ぶどう」の歌に合わせてダンスを披露。スミさんは「面白かった。ありがとう」と喜び、園児らに風車とお菓子をプレゼントした。 　平田さんは1921年、波照間生まれ。姉1人、弟2人の4人兄弟だったが、西表疎開のときに姉と母をマラリアで亡くし、平田さんが小学校1年生のとき父も他界した。以後、弟2人の面倒を見ながら、農業やカツオ工場、炊事係などさまざまな職場で懸命に働き、子ども4人、孫6人、ひ孫12人に恵まれた。 　「カジマヤーのパレードは恥ずかしい」と言う平田さんのために、長男の正明さん(66)が今回の訪問を提案。親戚一同で1カ月かけて準備。この日は本島や県外からも親戚が駆けつけ、約20人が集まった。 　杏梨ちゃんと優杏ちゃんの父、平田正充さん(33)は「生きていてくれるからお祝いができた。とてもありがたい。6人の孫のうち石垣在住は私だけなので、今回集まる良い機会になった。自由に生きていることが長生きの秘訣(ひけつ)。これからも元気でいてほしい」と笑顔で話した。