道を渡る安全行動

安全行動を促すプレートを設置する署員=豊橋市老松町で
豊橋市内で道路横断中の歩行者が自動車にはねられ、亡くなる事故が相次いでいる。豊橋署は22日、現場となった同市老松町の横断歩道に安全行動を促すプレートを設置、市内30カ所の横断歩道にも取り付け、横断者に注意を呼び掛ける。一方で、市内にある危険な横断歩道では「安全性」か「利便性」か、地元住民が模索を続けている。 今年3月20日、老松町の信号のない横断歩道を渡っていた70歳代男性が車にはねられ死亡した。5月には下地町の国道1号で同じく70歳代男性、6月に牛川町の県道で50歳代の女性が道路横断中に亡くなる事故が連続で発生した。 さらに9月に入ると、例年、帰宅や買い物で人出や交通量が多い時間帯が日没前後に重なり、視認性が低くなるため、歩行者や高齢者が亡くなる事故が増える傾向にあるという。 この日、豊橋署は老松町の横断歩道に「横断は車に手を上げ目で合図」と書かれたプレート(長さ90センチ、幅20センチ)2枚を設置した。 現場は片側2車線の交通量の多い区間だが、中央分離帯がなく、脇道も多く交差する。横断歩道は近くの食料品店に来店する高齢者が多く渡るが、近隣に住む70代女性は「自動車のスピードがかなり出ているので、立ってるだけだと車は止まってくれない」と話す。 地元では、食料品店が近く閉店するのを機に、この横断歩道を撤去するかどうか議論を進めていくという。 老松町の他にも、同署は片側2車線の道路にある信号のない横断歩道を市内13カ所で確認。危険な横断歩道だが、地元からは撤去ではなく、押しボタン式信号機の設置を求める声が出る。一方で、横断歩道周辺の乱横断を防止する中央分離帯の設置については、車両が脇道に入る妨害になるため反対の声も多く、対策に頭を抱える。 このため、同署はプレートを横断者の多い向山大池町や、市役所へ行く高齢者が多く利用する八町通り周辺などに掲げる。さらに、親しみやすいイラスト付きの反射材バッジの配布や、横断歩行者妨害の取り締まりを強化し、交通事故抑止を図っていく。 同署交通課の永田直樹課長は「横断歩道は完全に身を守ってくれる場所ではない。歩行者自身が車の動きを見て渡り、互いに安全を確認したうえで渡ってほしい」と注意を促している。
関連記事
豚丼全国へギフト開発 帯広物産協と会員2社
帯広物産協会が進める「100年豚丼プロジェクト」が新たな展開を見せている。全国に向け、豚丼の魅力を発信しようと、会員企業と連携し、ギフト用に本格的な豚丼セットを開発した。中元シーズンに合わせ売り...
プロゴルファー生源寺選手が母校・竜王中で講演 「向上心や探究心を大切に」..
赤崎小、竜王中出身のプロゴルファー、生源寺龍憲選手(27)が9日、同中で講演した。母校の後輩に当たる児童・生徒224人を前に、中学時代を振り返りながらプロ生活について語り、夢や目標に向かって意欲...
イガイ「エゲ」「イゲ」はうまい!! 豊富に採れる庄内浜 “夏限定”でないをアピ..
みそ汁にするとおいしい庄内浜の「イガイ」をアピールする取り組みが始まった。県漁協、県水産研究所、鶴岡市、磯見漁師、飲食店がタッグを組み消費拡大を目指す。 イガイは水深5~7メートルの岩に付...
前向きな心で輝く人生 豊川の岡村さんが闘病経験伝える講演
悪性リンパ腫や卵巣嚢腫(のうしゅ)破裂などの病気を乗り越えた豊川市の岡村加奈さん(34)が、自身の経験を伝える活動に力を入れている。1月に豊橋市、6月には名古屋市で「ポジティブ思考と言葉で人生が輝...