水ごり体験場が完成 熊野詣の前に身を清め

稲葉根王子近くにできた水ごり体験場(和歌山県上富田町岩田で)
和歌山県上富田町は、同町岩田の稲葉根王子跡近くに、水ごり体験場を整備した。かつて熊野詣での際に人々が身を清めたとされる場所で、観光資源として生かしたいという観光関係者の声を反映させた。
稲葉根王子は、熊野九十九王子の中でも特に格式の高い五体王子の一つ。熊野を目指した人々は、ここから富田川の対岸へ歩いて渡ったとされている。
体験場は広さ26平方メートル。幅50センチ、深さ15センチ、延長15メートルの水路を造り、ベンチを置くことで、足を水につけられるようにしている。事業費は約400万円。
以前にワーケーションの体験で都市部の人たちが来訪した際、わらじを履いて対岸まで歩いてもらったところ、好評だったことから、そうした企画も考えたいという。
水ごり体験場ができたことについて、口熊野かみとんだガイドの会会長の裏地好晴さん(81)は「看板に(水ごり場として重要な場所だったと)あるのに、訪れた人から『できない』という意見をもらったこともあった。整備を機に、多くの人に来てもらえるとうれしい」と話している。
■4月9日、完成式典/ウオークイベントも
町観光協会は4月9日午前10時から、現地で完成式典を開く。水ごりの体験や餅まきを予定している。
同日は、口熊野かみとんだガイドの会が岡小学校近くから水ごり体験場までの約3・5キロを歩くイベントを開く。無料。先着20人で、申し込みは6日まで。
午前7時40分に岡小学校の南隣の敷地を出発し、八神王子跡や稲葉根王子跡を経て水ごり体験場へ向かい、完成式典に出席する。終了後は主催者が用意するバスで出発地へ戻る。
問い合わせは平日の午前9時~午後5時に口熊野かみとんだ観光案内所(0739・33・9610)へ。4月以降は土曜の同時間帯も受け付ける。
関連記事
紀南の自治体から職員続々 大雨被害の海南市を支援
6月2日から3日にかけての大雨で大きな被害を受けた和歌山県海南市を支援しようと、紀南の自治体が職員を派遣している。災害ごみの撤去など、復旧に向けた作業に当たった職員は「1週間たってもまだ爪痕が...
高校生ものづくりコン道ブロック大会、測量部門で苫小牧工高が最優秀賞
高校生が3人1チームで測量のスピードや正確さを競い合う第23回高校生ものづくりコンテスト北海道ブロック大会測量部門が8、9の両日、苫小牧工業高校で開かれた。道内8校による対戦で苫工のチームが最優秀...
互いの文化や生活 理解深める ポーランド・アダム大と公益大オンライン交流 イ..
ポーランド共和国で日本語を学ぶ学生と、東北公益文科大学(酒田市、神田直弥学長)の学生による交流会が7日、オンラインで行われ、学生たちが互いの国の文化や生活などについて理解を深め合った。公益大とポー...
ふたりぼっちパスポート 「1人分無料」12日発売 十勝
「十勝シーニックバイウェイトカプチ雄大空間」代表者会議(野村文吾代表)が企画する「ふたりぼっちパスポート」の販売・利用が12日からスタートする。加盟施設の対象商品・サービスを2人で利用すると1...