諏訪湖の水質保全 長野県が第8期計画を策定
長野県は29日、第8期諏訪湖水質保全計画(2022~26年度)を発表した。第7期計画から引き続き「人と生き物が共存し、誰もが訪れたくなる諏訪湖」を目指し、下流域も視野に入れた水質保全対策、貧酸素対策、ヒシの大量繁茂対策、生態系の保全などを総合的、計画的に進める。
約1年間の県環境審議会での検討を経て、市町村からの意見聴取や河川管理者との協議、環境大臣の同意を得た上で策定した。第8期計画では、今後5年間でヒシの除去量を倍増化させ、COD(化学的酸素要求量)を現状の1リットル当たり5.5ミリグラムから4.7ミリグラムに引き下げる目標を示した。
より厳しい目標を掲げたことについて、県水大気環境課は「将来予測の上、関係者がみんなで頑張れば達成できるとの期待を込めた」としている。
諏訪湖の水質は昨年度の調査で、COD年平均と全窒素がそれぞれ第7期計画の目標を達成するなど改善傾向にある。一方で、昭和40年代には500トンを超えることもあった漁獲量は令和以降10トンを下回り、ワカサギの大量死も発生。ヒシの繁茂面積は2009年の236ヘクタールをピークに減少傾向であるものの、18年以降は163ヘクタールから167ヘクタール(21年)へと微増している。
貧酸素の原因で窒素やリンの濃度上昇(富栄養化)にもつながるヒシについて、第8期計画では今後5年間で除去量を倍増することを目指す。第7期に続いて水草刈取船による刈り取り、船の入れない浅瀬での県、市町村、関係団体協働の抜き取り、発生直後の種子の除去などに取り組むとしている。
関連記事
「ゆめひろば」イルミ点灯 長野県富士見町
長野県富士見町中心部にある多目的交流広場「ゆめひろば富士見」で9日夜、イルミネーションの点灯が始まった。町商工会青年部が企画し、約3万5000個の発光ダイオード(LED)電飾を園内に装飾。カ...
豊橋出身・村井弦斎を朝ドラに
明治時代のベストセラー小説「食道楽」で知られる村井弦斎(1863~1927年)をNHK連続テレビ小説(朝ドラ)の主人公に選んでもらおうと、出身地の豊橋市と晩年まで過ごした神奈川県平塚市の顕彰グル...
願いを込めて縁起物作り 根室金刀比羅神社【根室】
【根室】根室金刀比羅神社(前田穣宮司)の縁起物作りが最終盤を迎えている。9日には巫女(みこ)たちが願いを込めて縁起物作りに精を出した。 今年も初詣に向けた準備は11月から始まっており、準...
秋サケ漁獲伸びず 高水温影響、根室30%減、釧路11%増
根室、釧路沿岸の秋サケ定置網漁が11月末までに終漁し、漁獲数量は根室管内が249万3000匹(前年比30%減)、釧路管内が48万3000匹(同11%増)となった。2022年は漁獲数量が前年の...