標本木に咲き始めたタカトオコヒガンザクラを眺める来園者ら
長野県伊那市は25日、高遠城址公園(同市高遠町)のタカトオコヒガンザクラの開花を宣言した。過去最速といい、昨年よりも11日早い。宣言に伴い、同園を会場にした「さくら祭り」が開幕した。今年は新型コロナウイルスの感染対策を緩和し、ほぼ通常の形で開催する。市によると、見頃は4月1日前後の見込み。
同園にはタカトオコヒガンザクラが約1500本植わる。花びらがやや小ぶりで強い赤みが特徴。開花は同園南口周辺の「標本木」で確認された。記録が残る1983年以降では最も早い。過去10年の平均は4月3日だった。
開花宣言の前には桜雲橋付近で安全祈願祭と公園開き式を行った。あいにくの雨空となったが、高遠と高遠第2・第3両保育園の園児が春の歌を歌って盛り上げた。
今年は社会情勢を考慮しつつ、にぎわいを取り戻そうと制限を緩和。入園者のマスク着用は推奨にとどめるが、休憩所の高遠閣では徹底する。飲酒を含む飲食は自由化した(感染状況により変更)。
交通規制は4月1日~23日を予定。最盛期には有料のシャトルバスを運行する。城址公園や周辺を巡る「お花見循環バス(有料)」も走らせる。
園内は26日から有料入園で小中学生250円、高校生以上500円。開園時間は午前8時~午後5時(最盛期やライトアップの時期は前後する)。プロジェクションマッピングなども予定する。
伊那市観光協会長でもある白鳥孝市長は「いよいよ元の姿に戻った祭りを心からうれしく思う」とし、多くの来場を期待していた。
娘や孫と訪れた同地区の60代女性は「例年よりとても早い。色が濃く、花も小ぶりでかわいい」と話していた。
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