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マスク着脱 柔軟に 「個人の判断」十勝も始動

 新型コロナウイルス対策のマスク着用について、政府が「13日以降は『個人の判断に委ねる』」と変更したことを受け、帯広市内でも13日、緩和の動きが広まった。ただ、医療機関などは引き続き着用が推奨される上、3年間で完全に習慣化したマスクをすぐに外すことにも抵抗があるようで、各方面とも感染状況などを見極めた上での「柔軟な対応」が必要となりそうだ。

マスクを着用して接客する職員

 接客対応がある業種では、来店者は「着用は任意」「個人の判断に任せる」とするが、社員や職員らは着用を続ける動きが多い。

 帯広信用金庫は事務所内の職員は着用し、店舗内の席の間引きも続ける。ダイイチやフクハラも「食のライフライン、健康・安全を守る」との観点から、「従業員は継続」が基本だ。

 カーディーラーのうち、帯広トヨペットとトヨタカローラ帯広では「接客時の社員はマスク着用、店内の消毒液などは設置したまま」とする。

 冠婚葬祭も変わりそう。ホテル日航ノースランド帯広は「結婚式・披露宴参列者のマスク着用は自由。宴会場のアクリル板は利用客の判断にお任せする」。北海道ホテルでは「結婚式・披露宴参列者のマスク着用は自由」だが、アクリル板の設置は続ける。帯広公益社は「喪主の希望があった際は(参列者への)着用を呼び掛ける」とする。

 飲食店も「従業員は着用しての接客」が基本だ。帯広市内の居酒屋「とっくり」の丹野利明代表(42)は「本当は表情を見せて接客したいが、より状況が落ち着いたら外すことも考えたい」と話す。

 「着用を推奨する」とされた医療機関。「重症化リスクの高い高齢者らが多く入院している」(帯広厚生病院)ため、職員はもちろん、来院者にも「『着用のお願い』をさせていただく」(帯広協会病院)。

 同じく、重症化リスクの高い高齢者が多い福祉施設でも、「クラスター(感染者集団)が発生中の施設もある。介護職員のマスク着用は当面継続する」(十勝老人福祉施設協議会・成田啓介会長)とする。

 文部科学省は、学校での着用の考え方の見直しを「4月1日から適用」としている。帯広市教委も通知に基づいて「3学期中は従来通りの対応」。帯広畜産大学は「4月1日以降の対応が決まり次第、お知らせしたい」とする。

 新型コロナ流行から4年目を迎え、感染症法上の位置付けが季節性インフルエンザと同等の「5類」への移行も控える。日常生活に浸透してきた基本的な感染対策が大幅に緩和された節目を迎えたが、道では「着用しない人、着用する必要がある人がいる。正しく理解し、思いやりのある行動を」(帯広保健所)と、市民らに呼び掛けている。

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